影の薄い妹はおれの彼女
永風
幻想の始まり
大きく息を吸い、気持ちを落ち着かして目の前の両親に向かい
宣言する。
「俺は高校三年生にして彼女ができなかった為、小学3年生の妹を彼女にすることにした」
俺の放った言葉は不気味なまでに四人家族の夕飯の食卓に響いた。
「大丈夫?ちょっと休んだ方がいいんじゃない?」
母親の残念な人を見るような目が痛い
「ああ、智則ご飯食べ終えたら今日は早く寝なさい、疲れすぎだ」
まぁ確かに受験生だから勉強はしてるけど、親父が勉強をやれじゃなくて休めっていうのは珍しいな、
ていうかみんな反応薄くない?
俺は親父の連れ子だけど、妹は二人の子供だろもっと驚かないのか?
「ちえは兄ちゃんの恋人なりたいよな?」
とりあえず、妹の意見を聞こうとしたが両親がすごい顔してるよ、やっぱりまだ小4でよくわかってない妹だと、
「うん!にぃのかのじょになる!!」
うん、やっぱりそうなるよね。
「ほら、ちーもなりたいって言ってるしさぁ」
って、小3を使うのはさすがに強引かな。
「とりあえず今日はもう寝なさい」
ですよねー。
そんな訳で俺は間宮家公認とはいかないまでも、認知の上では妹が彼女になった。
とはいえ別に俺は妹とエロいことがしたいんじゃないことはみんなに言っておきたい、
俺は断じてロリコンじゃないし某アニメの様に近親相姦上等の猛者じゃないからな。
「松田、山下、俺昨日から彼女持ちになったから」
翌日、俺は学校でよく一緒にいる友達2人に彼女ができたことを報告していた。さすがに早いかなとも思い妹にも相談したが「にぃがいいなら……いい、よ」と言っていた、
若干色気を感じてしまった俺は大丈夫だよな?
「そうか、今日はもうお前休んだほうがいいんじゃないか?
何か知らんが、色々お前も大変なんだな」
松田、お前俺の両親と相性診断したら70点以上だろ。
「学園ラブコメなら全力で邪魔してやる」
山下、お前も信じてないな。いやでも、こいつなら案外彼女できてもあんま騒がないかも、知り合ってこの3年いつもラノベか漫画読んでばっかだし。
「お前ら、ちょっとは信じるなり驚くなりしろよ。
てか、恋愛相談したいんだけど」
「マジでー、彼女妄想大会は間宮と一緒に前やっただろー、
仕方ないな~」
「もうそれでいいよ、山下お前はやる?」
「ご注文はうさ」
「もう分かったよ!てか学校で漫画堂々と読むなよ。
んで、松田、もし彼女ができたらお前なら始めに何する」
相手は妹だし小4だし俺がリードしたいからな。
「うーん、前回大会での優勝計画ではデートで一緒に
ショッピングだな。一番誘いやすいし、彼女にプレゼントする
ことで評価アップを狙える、無難であろう」
という訳で、俺は今週の日曜日ちーと共にショッピングに行くことなった。
影の薄い妹はおれの彼女 永風 @cafuuu
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