女が男に求めているものは、女の欲望が反映されているのだろう。
ここには7人の、それぞれ年齢も職業も異なる女がいる。
この女たちはみんな、シマヒロマを求めているが、同時に自分の欲望を投影している。
端的に言ってしまえば、シマヒロムでなければならない必要性はないのかもしれない。
それでも彼のところに欲望の異なる7人の女が集まったのは、彼にはどんな人でも受け入れる親和性があるのかもしれない。
そしてその、「誰でもいい」ということと、「親和性」という部分が、彼の輪郭をぼやかしているのかもしれない。
しかし彼について一つ言えることは、いい顔をしすぎる、ということ。誰でも受け入れるのが決していいこととは限らないのに。