情事のない日曜日

作者 キタハラ

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★★★ Excellent!!!

女が男に求めているものは、女の欲望が反映されているのだろう。
ここには7人の、それぞれ年齢も職業も異なる女がいる。
この女たちはみんな、シマヒロマを求めているが、同時に自分の欲望を投影している。
端的に言ってしまえば、シマヒロムでなければならない必要性はないのかもしれない。
それでも彼のところに欲望の異なる7人の女が集まったのは、彼にはどんな人でも受け入れる親和性があるのかもしれない。
そしてその、「誰でもいい」ということと、「親和性」という部分が、彼の輪郭をぼやかしているのかもしれない。

しかし彼について一つ言えることは、いい顔をしすぎる、ということ。誰でも受け入れるのが決していいこととは限らないのに。

★★★ Excellent!!!

この形式は初めて見ました。まさに舞台のような、削ぎ落とした小説とでも言うか、例えば登場人物の見た目は文章で一切触れてないのだけど、自然と目に浮かぶ。目に浮かぶその人物像は、読んだ人によって全然違う見た目のはずで、それが「人物の輪郭のブレ」という(僕が感じている)この作品のテーマを気付かせることに一役買ってる。場面の転換も鮮やかです。会話の軽妙さ加減と言ったら! 素晴らしい。もっと読みたかった!

追伸 あの人は、僕の中で宮迫でした。