緻密に構成された世界観、登場する着物や色や建物のすべてに和風の要素がふんだんに練り込まれ、まるで綺麗な屏風絵を眺めているような文章に惹きつけられる。天羽月の伝説を底流に、どうやって課せられた運命を乗り越えていくのか、燈と疾風の奔走に目が離せなくなる。普通に書籍化して、この世界の続きを見てみたい。そう思わせる作者の筆力に脱帽。これぞ珠玉の和風ファンタジーです。
とにかく鮮やかで艶やかな情景の数々。その光景がありありと目に浮かんでくるかのようでした。 文章を彩る伝統色といい昔の衣の名前といい、よくこんなものが次から次へと出てくるなと、感心した次第です。…続きを読む
本作を語るにあたって、色彩の豊さ、鮮やかさを外すことはできない。衣服に対する造詣の深さからくる、人物がまとう伝統的なかさねの色目の美しさ。豊かな色彩感覚からくる、舞台の隅々にわたる様々な色彩表現…続きを読む
この作品は丁寧に繊細に描写された作品です。あとがき通り、「詠姫」と呼ばれる役目についた燈という少女とその付き人である疾風が、お役目に課された謎と、そしてその運命と抗っていくというような話である…続きを読む
独特の世界観に引き込まれます。個人的に疾風が大好きです。表現も細やかで優しく、丁寧で、どんどん読み進めていきました。続きが気になります!
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