暗器屋さんの雑談
ここは山に囲まれたthe田舎な場所に佇む駄菓子屋のような外見のお店だが内面は、復讐が理由と言えば何でもやってくれたりする裏の便利屋さん。『中根商店』
「銃の名前ってどうやってつけられるんですかねー?」
接客用の席で就業時間中にも関わらず堂々とスマートフォンでゲームをしていた佐々木が突然言った。
「なんだい?佐々ちゃん」
佐々木の謎発言に反応したのは佐々木の隣の接客用の机に突っ伏している店主だ。
「よくお客さんが買ってく銃ってM16とかM4とかAK47とかのアルファベット➕数字っていう名前だったりシオンさんがよく使ってるプファイファー・ツェリスカっていうよくわからない名前だったり色々あるんでどうやってつけてんのかなーって思いましてですねー」
「うーん…シオンちゃんはなんか知ってるかい?」
「そんぐらい自分でググりなさいよ。なんのためにスマホがあるのよ。スマホゲームばっかりしてないで」
「いや、プレ4でゲームやってるシオンさんもゲームばっかりしないでくださいよ。てか何やってんですか?あ、コッドやってるんですか混ぜてください」
自分のことを棚に上げる人の気持ちがわからないね!とはいえ最近コッドやってないから腕落ちちゃってるかなー。
「傘くんなにげない雰囲気でゲームに参加しないでよ!唯一の常識人だと思ってたのに!」
「は?いまさら何言ってるんですか?こんな店に来る時点で常識があるわけないでしょう?」
「それでいいの!?シオンちゃん!?自分は非常識って言ってるのと同じだよね!?」
「常識なんてママの腹の中に置いてきたわよ」
「「シオンさん母親をママ呼ばわりなのに言ってることがかっけぇ!!」」
「言ってることはかっこよくないよね!?改めて非常識って言ってるだけだよ!どこに感銘を受けてんの傘くん!?佐々ちゃん!?」
「ど、どういう状況ですか?この空間」
いつもよりも少し騒がしくなった店先に珍しく白神が現れた。
「あー今はこの店にいる人間は非常識か否かっていうのを店主とシオンさんが話あってるんです。まあ、ちょっと手が出てますけど(主にシオンさんの)」
「た、大変ですね…」
「大変ですねー。そんなことよりもまた話し方が他人行儀ですけどー?」
「す、すいません…佐々木さん。工具に囲まれてないと安心ができなくて…」
「大丈夫ですよー謝らなくてちょっとずつ慣れて行けばいいんですから。で、なんかありましたかー?」
「あ、そ、そのことなんですけど。傘さんできました」
そう言った白神は手に持っていた長い棒状の物をこちらに渡してきた。
「おー、ありがとうございます」
「それはなんですかー?見た目は私の持ってるバスターソードに似てるけど。あまり大きく無いですねー。」
「本来なら佐々木さんの使ってるような両手持ちの剣はツーハンデッドソードとかグレートソードっていうんだよ。クラ○ドのバスターソードは別で考えて貰えるとありがたいってネットに。
というのは置いといて、今回作ってもらったこれはソードピストルだよ!いやーこれはね!…」
「これはソードピストルだよ!いやーこれはね!…」
傘さんが目をキラキラさせながら色々語っているけど何言ってるかよくわからないけど、喜んでくれて良かった。
「元はネルソン提督っていう人がトラファルガーの海戦でつかったんだけどかっこよくない!?かっこいいよね!このフォルムが…」
「あ、あはは。よ、喜んでくれて嬉しいです」
「ありがとう!一生大切にするよ!」
「ど、どうも」
「さ、佐々木さん」
「うーん?なに?」
「ど、どうしてあんなって言うのはなんですけどあんな実用的に見えない物を私に作らせたんでしょうか?」
私の問いに対して佐々木さんはうーんと唸ったあとにこう答えた。
「そういうのが好きなお年頃なんだよー」
「へ、へぇー。なんか難しいですね男心って言うのは」
「うんうん。難しいんだよーあんま知らないけどねー」
田舎の暗器屋さん ナキナキ @toyoki1214
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