女性キャラクターに見る、男たちの業の深さ ～特におっぱい～

07 お前に美（少）女とおっぱいへの情熱はあるのか！？

　こうして考えてみると、数多くの作品で疑いたくなってしまう。

　作者は本当に女性キャラクターを書きたいの？

　女子いっぱいのハーレムにしたいの？

　おっぱいキャラ出したいの？

　男は本当に女の子やおっぱいが好きなの？

　一概に比較しても優劣は語れないが、言葉の使用回数や描写の濃淡は、物差しのひとつにはなる。

　で。その物差しで計ると、『美女』とか『美少女』とか『巨乳』とか『スレンダー』とか、簡潔なキーワードだけでキャラクターの説明を終えてしまっていると、本当に女性キャラクターを登場させたいのか疑問になる。

　個人的には、美少女を出したかったり、おっぱい大好きだったら、自然とその描写が濃くならね？　と思うのだが？

　簡潔に書くのは、キャラクターそのものが嫌いか、キャラクターを描写することが嫌いって風に考えるよ？

　いや、そんなものでしょ？　紹介とか説明とか、嫌なことでもしゃべらなきゃならない時、口数減るでしょ？　

　まだ結婚を考えるまでいかないような彼氏・彼女を両親に紹介したい人、どれくらいいるだろう？　紹介することになったら嫌々で、話が繋がらなくて困るよ？　できるだけ早く打ち切りたくなるよ？　「あとはお二人でご自由に」で逃げたくなるよ？

　そうではない人もいるだろうが、簡潔なキャラクター描写をしていれば、作者が愛着持ってないって受け取られかねない。

　言葉を尽くせば愛情が伝わる、というものではないけれど、言葉なしで理解しろってのは確実に無理ある。簡潔な言葉は簡単に伝わると言われても、情報はまだしも熱意は伝わらない。

　美少女だらけのハーレムをリアリティがないなどと評し、嫌悪感を示す人がいるけど、個人的にはそこは別にいいと思う。作者の書きたいものは書けばいい。さまざまな美少女・美女そろい踏み、とっかえひっかえイチャイチャしたいだけの欲望丸出しだろうと、そこはどうでもいい。

　ただ、ちゃんと『美少女』と思えるように書いてほしい。せめて、その努力は見えるようにしてほしい。

　作者がおっぱい好きなら、それはそれでいいから、ちゃんと読者にその熱意を感じさせてよ？

　なぜ描写が薄くなるのだろう？　ただ単に知識も理解もないもないから、描写されないのだろうか？

　それとも青少年的無知な潔癖、恥じらいで書けないのだろうか？

　前者はともかく後者だとすると、『欲望丸出し』ってのと矛盾するんだが？

　ハンパすぎない？　いや半端ならだけなら、まだいい。

　それで『好きなように書く』なんとか言い訳はしないで欲しい。世間の目とか自制とかを気にして、変態扱いされるのを恐れず欲望全開になれないのに、『好きなように』なんて言い訳は失笑モノだ。

　ごく普通の生活を送っていれば、自分をフルオープンするのは難しいのはわかってるけど、創作活動なんて一種の露出、精神的変態行為だ。

　言動だけでなく思考まで品行方正な人間として賞賛を受けたければ、フィクション作品であっても自己主張しないほうがいい。つーかそんな聖人が美少女たくさんおっぱいブルンブルンな物語を書こうとするとは思えないけど。

　人並みの欲望持ってて、美少女大好き・おっぱい大好きだったら、もう少しは探求することを自分は望みたい。

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　自分が男なので、男が書いた女性キャラクターの話になっているが、女性モノ書きが女性向け作品で男性キャラクターを書く時も、同様のことが言える。

　しかも乙女系女性向け作品は、男性向け作品よりも遙かに、キャラの書き分けが難しい。

　もちろんクリエイターや作品次第ではあるが、傾向としては断言できる。

　イケメンを売りにしてる乙女系ゲームとか見てみ？　それも登場キャラウン十人とかいるようなのじゃない、せいぜい5、6人までの比較的少人数、原画は絵書きひとりで作られるの。

　髪の色以外でキャラの見分けつく？

　ハンコ絵とか金太郎飴とか呼ばれるの、ギャルゲよりも多くね？　これは男と女で見方が違うのだろうか？

　男は髪型も服装もバリエーションが少ない。これは否定のしようがない事実だ。おしゃれに身を捧げる女性たちに敵うものではない。トランスジェンダーか女形（おやま）を扱ってでもいない限り、スカートorパンツの選択の余地すら男には存在しない。

　なおかつ体型もバリエーションがない。男性向け作品の女性キャラクターのように、年齢はお姉さまからロリっ娘まで、体型というか胸も無・貧・普・豊・巨・爆・超などといった変化がない。

　ショタ・青年、場合によってオヤヂとか、大きな見た目の変化は女性と比較すればどうしてもバリエーションがない。筋肉量の違いを作るにしても、おっぱい並の一目瞭然な差を作るのは不可能だ。

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　この辺り、どうなんだだろうなぁ？

　自分なんかは、チョロインなんて揶揄されるキャラクターでは満足しない。「薄っ！」と思ってしまう。

　でもそれで満足できる人もいることは間違いないわけで。

　単純な好みの問題なんだろうか？

　それともただ単に、憧れているだけで、詳しく知って描写したいとは思っていないのだろうか？