サイバーセキュリティ部隊と剣客少女による、爽快ヴァーチャル時代劇!

 江戸時代、文化三年。
 その道を極めんと、剣の達人である翁と相対し、志半ばに倒れる剣客少女。
 再び目覚めた時、彼女の目に映ったものは――江戸にして江戸にあらず、和パンクVRMMO世界『サイバーシティ・BIG EDO』、仮想現実の世界だったのだ。
 辻斬りに義賊、奉行所に岡っ引き。彼女のよく知るリアルな江戸そのままに、彼女以外の全員は仮想空間であることを前提にストーリーが進んでいく。

 BIG EDOのセキュリティ『奉行所』ではオニヘイこと長谷川鬼平信定率いる与力たちが活躍し、あらゆる犯罪からユーザたちを守っている。
 そこに飛び込む『辻斬り』事件。オニヘイたちは事件の真相を究明するため捜査に赴き、そこで剣客少女と出会う。
 彼女を『完全なりきりロールプレイ型のプレイヤーが操るアバター』だと信じるオニヘイたちと、リアル江戸時代に生きる彼女は話が全く噛み合わない。
 お手上げになったオニヘイたちは、彼女を奉行所の一員として手元に置くことにするが……。

 義理人情に厚い実践戦闘派のオニヘイ、ハッキングのプロで頭脳派のチュースケ、情報収集の専門家ウリスケら、個性豊かな奉行所の面々。
 喧嘩っ早く、剣で勝つことだけに興味を持つ女剣客コウ。
 彼らが出会う事で思いがけない化学反応が起こる。

 ところどころでクスリと笑わせてくれる作者の絶妙なネーミングセンスにも脱帽。
 オニヘイもそうだが、彼の上司の松平、大義賊ゴエモン、BIG EDOの運営であるトクガワ、BIG EDOの最新AI・タマモ。
 特殊兵装の『キルホースカタナ』や『トツゲキランス』、『イクサアックス』や『ヒナワガン』など、カタカナで書かれても漢字が脳裏に浮かぶのは何故なんだ!
 とは言え、最もストライクだったのは『テイルズ・オブ・ヘイケ』ではあるが。

 まだまだ連載中とのことで第弐拾伍話までの感想となるが、この先どうなるのか気になって仕方のない物語だ。
 作者! 続き早よ!

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