志半ばで倒れた剣客少女、コウ。
気が付くと、そこは彼女が知る江戸の町ではなく、数百年後の未来、サイバーと和が入り混じる電脳世界「BIG EDO」だった。
コウはサイバーセキュリティ部隊の「鬼奉行」オニヘイと仕合い、その後は「奉行所」に入り、そして・・・・・・
読み進めていくうちにどんどん引き込まれていき、何度も読み返していました。
これ、時代劇を知っていると「ああ~(笑)」となる名前が出ています。
大義賊ゴエモンとか、トクガワとか、タマモとか。
いや、たとえ専門知識が無かったとても面白いかと。
舞台は近未来だけならともかく、VRMMO世界。
そこに江戸時代の剣客が現れる。
起こっているのはサイバー事件なのに、時代劇のように読めます。
辻斬りとか、義賊とかが出てきたりして。
あと、コウはオニヘイ達から「正体不明のNPC」と思われているが・・・・・・
物語全体もそうなんですが、戦闘シーン、剣戟が読み応えありです。
本当読んで損はないですよ。
TVドラマか映画になってもおかしくないでしょこれ、と思いました。
物語も最新話辺りまで行くと「おおお!?」となるかも。
そして最後は・・・・・・泣いた。
絶対読んで損はしません。
是非是非読んでください。
江戸時代、文化三年。
その道を極めんと、剣の達人である翁と相対し、志半ばに倒れる剣客少女。
再び目覚めた時、彼女の目に映ったものは――江戸にして江戸にあらず、和パンクVRMMO世界『サイバーシティ・BIG EDO』、仮想現実の世界だったのだ。
辻斬りに義賊、奉行所に岡っ引き。彼女のよく知るリアルな江戸そのままに、彼女以外の全員は仮想空間であることを前提にストーリーが進んでいく。
BIG EDOのセキュリティ『奉行所』ではオニヘイこと長谷川鬼平信定率いる与力たちが活躍し、あらゆる犯罪からユーザたちを守っている。
そこに飛び込む『辻斬り』事件。オニヘイたちは事件の真相を究明するため捜査に赴き、そこで剣客少女と出会う。
彼女を『完全なりきりロールプレイ型のプレイヤーが操るアバター』だと信じるオニヘイたちと、リアル江戸時代に生きる彼女は話が全く噛み合わない。
お手上げになったオニヘイたちは、彼女を奉行所の一員として手元に置くことにするが……。
義理人情に厚い実践戦闘派のオニヘイ、ハッキングのプロで頭脳派のチュースケ、情報収集の専門家ウリスケら、個性豊かな奉行所の面々。
喧嘩っ早く、剣で勝つことだけに興味を持つ女剣客コウ。
彼らが出会う事で思いがけない化学反応が起こる。
ところどころでクスリと笑わせてくれる作者の絶妙なネーミングセンスにも脱帽。
オニヘイもそうだが、彼の上司の松平、大義賊ゴエモン、BIG EDOの運営であるトクガワ、BIG EDOの最新AI・タマモ。
特殊兵装の『キルホースカタナ』や『トツゲキランス』、『イクサアックス』や『ヒナワガン』など、カタカナで書かれても漢字が脳裏に浮かぶのは何故なんだ!
とは言え、最もストライクだったのは『テイルズ・オブ・ヘイケ』ではあるが。
まだまだ連載中とのことで第弐拾伍話までの感想となるが、この先どうなるのか気になって仕方のない物語だ。
作者! 続き早よ!
卍サイバーセキュリティ小説コンテスト『サイボウズ賞』受賞作!
江戸時代、剣客となった少女は達人たる翁と相対し、そして敗れた。命尽きたと思われた少女が目覚めた場所は、「サイバーシティ•BIG EDO」だった。
VR世界に迷い込んだ女剣客。
そこでまさかの大事件が!?
奉行所にオニヘイ!?
犯罪予告を出したのは大義賊ゴエモン!?
サイバーセキュリティは苦手分野だと思っていましたが、作者様の文体はとても読みやすく専門知識も豊富で、登場人物のキャラも面白く、ワクワクと楽しめます。
ゴエモン対女剣客。
奉行総員対タマモ。
――精神は電脳と混ざり合い、人は電子に、電子は人になれるのか。
いざ決戦の時!勝者は……!?
続きが楽しみです。
(第弐拾肆話 決戦の銅鑼 拝読後のレビュー)