一片の記憶

うぐいろ

プロローグ

『まさをなる空よりしだれざくらかな』


そんな俳句を思い出した。


句そのもののような春らしいかすみがかった青空となかなか出会えない枝垂桜。

そこだけ次元が違うような景色は私を現実から引きずり込むには十分な美しさだった。


少し遅めの桜は入学式にふさわしい彩りを見せている。




しかし、ここで問題がひとつ。



「ここどこだ、、。」




白石雛15歳完全に迷子中である。




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一片の記憶 うぐいろ @uguiro

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