ずっと見ている

作者 海野しぃる

85

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★★ Very Good!!

ぞわぞわと足元から忍び寄って来るように話の中へと引き込まれていく作品でした。首つり遺体という一つのアイテムから主人公の身に何が起きているのか想像がかきたてられ、その想像が余計に得体の知れない恐怖を煽っていくのです。

最後の最後まで目が離せません!

★★★ Excellent!!!

首吊り死体と目を合わせた少女がとり憑かれてしまう、ホラーの短編です。

見る事には、希望がこもるものです。
恐ろしい影に怯える時には、その正体を、その脅威を破る術を見出だそうとします。
そして、怪異から逃れたいという願いは、怪異を確かな存在だと信じるからこそ、成り立ちます。

だとすれば、少女を見るソレは、彼女が望んだ怪異だったと言えるのかもしれません。
しかし、そんな本末転倒は、本当なら彼女の望みではないはず……さて、恐怖に駆られる心というのは、どうして生まれるのでしょう?

貴方が望む答えは、この掌編に潜んでいます。

★★★ Excellent!!!

クトゥルフ作品で脚光を浴びた海野しぃる先生の、特にクトゥってないホラー短編です。

クトゥ要素的などろどろとしたものはないのですが、ぞわりと背筋を撫でるような冷たいホラー感はさすがの一言。
オチを理解すると、今回のこの事件そのものの印象すらがらりと変わってきて。

愛は執着なのか。ともあれ、彼らに幸あれ。

★★★ Excellent!!!

作者の実力がさらに練り上がっていることを感じる一作。これが編集者さんに鍛えられた作家というものか……おのれ! 面白い! まず出だしから既に物語のドライブがかかっているし、1000文字行かないうちからぐっと「この話はこういう面白さです」というのが分かる。

そこからストトトトッと話が進み、怪異の正体が明らかになって「どうすんだよこれ……」と思った所で急転直下の結末。ああ、本当の恐ろしさはそこであったか……と見事な作りで、読後感まで含めてホラーの快楽を突き詰めた作品でした。さくっと短くて、かつ綺麗にまとまった本作、これはホラー好きなら読んで損はないですよ!

★★★ Excellent!!!

邪視、邪眼、見てはいけない、見られてはいけない、ものがあるのかもしれない。そして視覚は受容体なのに何故、ぼくら人の視線を感じると思うのだろうか? ジーっと鏡を見てください。瞳の奥をほら何かが這いずり出てきますよ。それがあなたの恐怖です。

そんなことを考えてしまうホラー掌編はいかがでしょうか? 夏ですしね。