祝日さんがやって来る

突如ライフライン（仕送り）を断たれたカズマは、藁にも縋る思いで不動産屋に駆け込む。選んだのは分かり易く怪しい破格の賃貸物件。とにかく焦っていたカズマは四の五も言わずに契約をしてしまう。当然ながら曰く付きであったその部屋には、入居者を（ある意味）奈落の底へと落とし込む厄介な存在が現れるのであった。

その存在を周知するものは、皆口々にこう呼ぶ。
”祝日さん”……と。

待ち遠しかった休日は、はた迷惑な休日へと姿を変える。
さぁ。カレンダーを見て。祝日さんがやって来ます。