おもしろモフモフだった

禁猟というのは難しいテーマの一つだと思う。なにしろ人間が人間の都合で決める規則だし、そのどこまでが妥当かなんて人によって感覚が違う。
なので異世界であってもイデオロギー的なものがどうしても見え隠れしてしまう部分はある。

おそらくだが、この作品は動物って可愛いよっていうのを伝えたい一方で、倫理の線引きにもひとつの答えというかガイドを与えたいのじゃないだろうか。作者の過去作からも、そういう提起が好きそうに見える。主人公も密猟団もある意味ではステレオタイプ的なのだが、そもそもの基準が曖昧なジャンルなので、その線引きを作者なりにトライするというところには一つ大きな価値がありそうに思う。そこが僕には大きなポイントだった。
主人公の恋愛や動物たちのキャラクターももちろん良いのだが、こうした倫理観に対して一定の答えを持って作品を出すスタイルにも好感だった。

それはさておきモフモフ。

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