魔獣密猟取締官になったんだけど、保護した魔獣に喰われそうです。

作者 猶(ゆう)

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★★★ Excellent!!!

異世界転生ものですがこの作者様の面白いところは、勇者や魔法使いというよくあるものではなく、珍しい職業にスポットを当てることです。
今回は密猟の取締官。
刑事であった主人公がその経験とスキルを活かし、次々と仕事をこなしていきます。しかし何よりも動物への愛が物語を動かしていることは、読んでいて気持ちいいです。
あと、特に途中であったゴリラについての豆知識など、読んでいて為になることもあります。
読みやすい文体でストーリーがストレスなく入ってきますので、是非とも読んでみてください。

とても面白かったです!

★★★ Excellent!!!

飛行機からすり抜け落っこちてやってきたのは異世界でした。しかも何だかすんなり溶け込む当たり『いつものお約束』と思わせておいて、どっこい『禁猟』というテーマを異世界で描いたとても深みのある物語でした。

主人公のタケトはもともと警官で、一般人よりも戦える能力がある――かと思いきや、とても等身大でリアルなサラリーマン警官を表現されているのが素晴らしい。そのうえで禁猟に対する思いが、異世界のマトリとして合致して仲間とともに取締をしてゆくという流れはとても自然で読者もすんなりと納得できる運びでした。

出てくるものも近代ファンタジーにはとてもお馴染みのものですが、それは異世界の住人ととても密接に絡んでいて、一つの世界観がしっかりと描かれていて、そこから生じる人の業と、止む終えないというやるせなさ。しかしタケトはそれをまるっと飲み込んで、決してヒーローとは言えないが芯の熱い勇気と、等身大の三十代のくたびれた姿として描かれているのがとても魅力的でした。

筆者の作品はどれも世界観構築が素晴らしく、キャラクター造形もとてもできていて文句のつけようが無いのですが、一つ好みの点から言えば『悪』が少ないという所でしょうか。それは良さであるのですが、人を人とも思わぬ漆黒がエッセンスとしてあれば、また善悪邪悪を越えて物語のテーマを深めるものではないかなと思いました。

ただラストで何やら良からぬものが蠢いている気配が。もしかしたら上記のものがひっくり返る何かが待っているかもしれません。期待しています!

★★★ Excellent!!!

禁猟というのは難しいテーマの一つだと思う。なにしろ人間が人間の都合で決める規則だし、そのどこまでが妥当かなんて人によって感覚が違う。
なので異世界であってもイデオロギー的なものがどうしても見え隠れしてしまう部分はある。

おそらくだが、この作品は動物って可愛いよっていうのを伝えたい一方で、倫理の線引きにもひとつの答えというかガイドを与えたいのじゃないだろうか。作者の過去作からも、そういう提起が好きそうに見える。主人公も密猟団もある意味ではステレオタイプ的なのだが、そもそもの基準が曖昧なジャンルなので、その線引きを作者なりにトライするというところには一つ大きな価値がありそうに思う。そこが僕には大きなポイントだった。
主人公の恋愛や動物たちのキャラクターももちろん良いのだが、こうした倫理観に対して一定の答えを持って作品を出すスタイルにも好感だった。

それはさておきモフモフ。

★★★ Excellent!!!

 長いタイトル、異世界転移、あぁ最近流行りのアレね、と思いきや、まずはじめに心を掴んだのは魔獣のモフモフっぷりだった。
 フェニックスの雛や、カーバンクルのかわいさといったらもう……!
 しかしこの物語の魅力はそこだけではない。
 魔獣達を楽しみに読み進めていたはずが、いつの間にか主人公の気持ちにぐっとよりそっていた。

 元の世界でも動物の密猟を取り締まる立場にあった主人公、タケトは、転移先の世界でも魔獣が好きそうだからという理由で魔獣密猟取締官に抜擢される。
 異世界での生活や人間関係に戸惑いながらも、タケトは仲間達と奮闘する。
 チートでもなければ特殊能力持ちでもない。精霊銃は扱えるが絶対ではない。
 それでもタケトには何より大切なものがあった。
 人間の勝手に巻き込まれる動物達を助けたい! という強い信念だ。

 第一部を終えて、先が気になる謎もまだ残ったまま。
 続きが楽しみである。

★★★ Excellent!!!

ファンタジーな世界で動物保護。希少生物を守り抜け!報酬はもふもふだ!
圧倒的な描写で語られるもふもふへの愛情。
さあ、ページをめくってめくるめくもっふるワールドに足を踏み入れるのです!

公務員の異世界転生というありそうでなかった設定。圧倒的知識に基づいた描写は確かな世界観となって貴方を異世界にいざないます。
もふもふに気が行きがちですが、人と魔獣の心の交流を楽しんでください!

★★★ Excellent!!!

 最新の5話まで読みました。

 1話から濃厚な心理描写、そして読者を引きつける描き方、流石わかってらっしゃいます。ひっかかることなく、安心して読める、これが簡単そうでなかなか出来ないものです。

 ここ数日気になっていたので、実は1話だけ読もうと思っていました。ですが、気づいたら、結局最新の5話まで、圧倒的ボリュームで読まされていました。素敵です。

 物語的には、警視庁で動植物の密輸捜査をしていたタケト君が、魔獣の生息する異世界に転移してしまい、そこで魔獣密猟取締官の人たちと共に、絶滅に瀕する魔獣などを密猟者の手から守るというお話。

 ただ彼が魔獣密猟取締りのお手伝いをするきっかけが、優しさに満ち溢れています。そしてそれは今後の物語の温もりを、良い意味で期待させます。もちろん、密猟のお話ですから、良い話ばかりではないでしょう。残酷な話もあるでしょう。それでもタケトたちの進む未来は、きっと優しさや愛に満ち溢れているのだと、私にそう思わせてくれました。

 まだようやく物語の紹介が終わったというところですが、今後も引き続きご期待しております。