「差別」という凶器の暴走、もはや狂気。

主人公がある日突然「○○差別」に追い詰められていく様が、そこらのパニックホラー映画よりも恐ろしいです。
冒頭のフリードマンの言葉が正しくそうであるように、差別は置かれる立場の価値観や好みにほかならない……「○○差別」が何か理解できない読み手からすると、物語では差別される側の人間の方がよっぽど差別的な発言をしているようにとれますのが興味深いです。
これは国家ぐるみの陰謀でしょうか……読了後も胸がぞわぞわします。