迫害される吸血鬼の少女と、それを守りながら旅する男の正当派ファンタジー

この物語の世界では、いくつかの種族が存在しているが。その全ての種族の仲が良くない。というか、戦争をしていた同士なのだ。

その中でも、格別に迫害されている種族、吸血鬼。

存在しているだけで、責め苦を負わされる定めにある。
そんな吸血鬼の少女を、主人公の男が拾ったところから物語は動きだす。

個人的にとても気にいっているのは、主人公と吸血鬼の少女の関係性である。
少しひねた性格をした主人公と、酷い扱いを受けた経験から他人を信じられない少女。
二人の徐々に縮まっていく距離感が、もどかしくも暖かい。

そういった心理的描写と、巧みな戦闘描写が合わさってこの作品の魅力となっている。

また、銃などの兵器を魔法で再現して戦うというロマンも感じて頂けることと思う。

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