重く、リアルな殺戮の手ごたえ

凄絶な過去を抱え、かろうじて生にしがみついている少年、川越健人。
似通った境遇の子供達が集う仮初の家も、贄として貪られるだけの牢獄に過ぎなかった。

絶望に押し潰され、寄る辺を失った彼のもとへ『それ』は現われた――

慄然とするような殺戮の饗宴の果てに、わずかな救いと一欠片だけの人間性を垣間見せ、物語は終焉します。

猟奇的な描写が多く、精神的にきついシーンが多々ありますが、高い文章力でするすると読めてしまいます。お陰で今朝、危うく電車を乗り過ごすところでしたw

ミステリー的な要素もありますので、残酷な展開に耐性がありそうな方は、是非ご一読を!

続編の構想もあるようなので、期待しています!