第3話
「テレビでも見る?」
「はい」
「あ、でも親御さんが心配するか」
「今日土曜だし、平気です。でも、帰ったほうがいいなら帰ります」
「俺は平気だから、いたいだけいていいよ」
「…お兄さんも人のこと言えませんよね」
「え?」
「お人好し。今日会ったばっかの子供を家にあげてご飯をご馳走してくれて、ずっと家にいていいだなんて、普通言うこともないと思います」
「さすがにずっとは困るけど」
「ですよね」
「まあ……うん、そっか。お人好しってうつるのかな?」
「知りません」
「君が昔の俺とダブったからかな」
「え?」
「昔、俺も隣の家にお世話になってたから。その償い?」
「償いじゃ意味が違ってくると思うんですが」
「ふふっ、高卒だから許して」
「はあ」
「自己満だからね、気にしないで」
「はあ」
「アイス食べる?」
ワンルームメイト ナズ森 @sana_0310
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。ワンルームメイトの最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます