第2話

「君、中学生?」

「はい、2年です」

「そっか、部活入ってる?」

「はい、弓道部に」

「………へえ」

「お兄さんは」

「ふふっ」

「…なにか」

「いや、なんでもない。なに?」

「…お兄さんは、大学生ですか?」

「ふふっ……いや、社会人だよ、…一応だけど」「一応?」

「なんていうのかな…自由業?」

「……?」

「ま、俺も自惚れんなってことだね」

「??」

「美味しい?それ」

「あ、はい。お兄さんが作ったんですか?」

「まさか。お人よしが勝手に作って勝手に俺の冷蔵庫に入れてくの。勝手に合鍵まで作ってね」

「それって犯罪なんじゃ」

「なにか悪さするわけじゃないし、俺もそいつを信用してるからほっといてる」

「仲が良いんですね」

「高校からの付き合いだからね」

「お兄さんはいくつですか」

「27」

「…若いですね」

「気遣わなくていいよ」

「すみません」

「謝るな」

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