普通じゃない夫婦が本当の夫婦になるまでの物語。

これは貧乏な侯爵家の令嬢アナと、王宮騎士団中佐にして次期侯爵のジェレミーの恋の物語。
が、このジェレミーという男、中々の曲者。女嫌いで偏屈で、むしろ男の方が行けるという変わったお方。今日も飲み屋で今日も飲み屋で酔っ払いに絡まれていたピアノ弾きの少年を助けて、そして口説いています。しかしそのピアノ弾きの少年と言うのが、実は男装して働いているアナなのです。この二人、出会いからして普通じゃないです。

その後色々あって二人は婚約します。ただしアナは自分がピアノ弾きの少年だという事を隠し、ただの貧乏貴族として彼に結婚を申し込んだのです。
しかもその時ジェレミーに言った言葉が「私と結婚すれば良い寄ってくる女もいなくなります。いい虫除けになります。その代わり貧乏な実家に援助してください(違約)」
こんな婚約普通は飲みません。しかし何故か受け入れてしまうのがジェレミー。出会いが普通じゃなければ結婚に至るまでの経緯も普通じゃないですね。

ですがこんな無茶苦茶な経緯にもかかわらず、恋愛描写は非常にキュンとします。
結婚したはいいけれど、夫婦らしい事は何も無い。その代わり飲み屋でピアノ弾きをやっている時は正体を知らない旦那から口説かれ、ドキドキせずにはいられません。

契約から始まった変わった夫婦の物語。様々な困難を乗り越え、二人は本当の意味での夫婦になれるのか?

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