ギラギラ具合はもう敵わないかもしれませんが、私は昔から大して変わってないようです。


 青春って、何だ。


 恋? 部活? 夢に励む事? うーん……。ちょっとフィクション臭くてパス。実際の中高生って、もっと馬鹿で下らない。


 誰に何を言われたとか、言われたらどうしようとか、多分そういう事に、心と頭の容量を割り振ってる。私もだけど。


 何てんだろ。そういう青春をテーマにした創作を行う、全ての人々に私は言いたい。


 青春とは、爽やかでは出来ていない。


 甘酸っぱさだけでも出来ていないし、真っ直ぐさや儚さだけでも。


 きっと本物の青春とは、恥と失敗と、後悔で出来ている。


 生々しい傷跡に塗れ、大人になった私達への戒めを立てる為に、槍の雨の中を、駆け抜けている時間とでも言うのだろうか。


 大人になった私達に、勘違いすんなよと言う為に。


 私はそう思う。


 今こうして生きていた事を、いつかの私へ託す為の、誇りを懸けた戦いなのだ。


 十代をどう生きたかで、人生の核と言うか、価値観や性格みたいなものは、確かに大凡決定付けされてしまうと思う。


 だから大人達は言うのだろう。好きな事は? 夢を持て。ゲームばっかりする暇があるなら勉強しろ。部活に励め。


 いやいや、あんたらがやり損ねた後悔を引き受ける義務、別にこっち持ってないから。


 夢を託すっていい感じに言い換えるけどさあ。先に生まれて歳食ってるだけの元子供のやり残しとか、何でこっちがやんなきゃいけないの? いつまでも昔の事うんたら言ってないで、老後の楽しみでも考えときなよ。


 後悔の無い人生なんて無いって、先に生まれてんだから私達よりよく知ってるでしょ?


 こういうウザい大人にならない為に、私は今高校生をやっている。いつか社会に出て世の中を知った時、子供は気楽でいいよななんて、ナメ腐った口を利かないように。


 忘れないで。子供とは人生で、最も非力な時代だった事を。


 中でも中高生という半端な時期は、最も苦しい時代であったという事も。


 もう子供じゃないなんて言っておいて、まだ子供なんだからと、最も大人のいいように転がされる時代であったという事を。


 大人の言いなりになるのが小さな頃より、確かに理不尽に感じていたあの感覚を。


 私は吠え続ける。いつ未来の私が、何度思い出してもいいように。この、高校二年生という夏の中で。


 ねえ。未来の私。


 十七歳の私を、越えられる?




 ――今日データを漁ってると偶然見つけました、恐らく十代の頃に書いたのだろう、自分に向けたメモでした。




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ここにある言葉は全部小説に変換して盛り込んでるんだけれど、何か勿体無いからそのままの状態で書いたものを残しておいた。 木元宗 @go-rudennbatto

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