早熟な少女の、しかし、幼さを残した、それ故にいっそう妖しい魅力が伝わる作品でした。相対する側の少年が性に目覚めつつ、どこかに潔癖さや自分たちを客観視する目線を持っている描写に好感が持てます。
早熟な青い春の青春は、時に微笑み、時に怒り、時に悲しみ、そして忘れられる。この物語の登場人物たちは、ある意味大きな事件のお陰で大人の階段を登れたのではないでしょうか。たとえ、傷つき、取り返しの…続きを読む
無邪気な子どもは、好き嫌いではなく単純な好奇心によって花を摘む。花を摘んで実を結ばなくなり、それが己のエゴだと気づくことは稀だ。しかし、年を経ればまた花は咲く。咲いた花はやがて実を結ぶ。手を伸…続きを読む
春の予兆として身近な梅。しかしその花は、人々が桜を見に行く頃には散ってしまう……そんな切ない梅の花に幼馴染の少女を重ねた、ほろ苦い短編です。どこか奇妙でぎすぎすした主人公の心情が後半の回想によ…続きを読む
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