第15話 廃人救出作戦 前編
「あ〜またSR一枚だけかよ......」
俺は魔王仕事を終わらせて、最近ハマっているアプリゲームをしていた。
このゲームはパソコンやスマートフォンで出来て、一億ダウンロードを達成しているほど人気のゲームだ。
そのゲームで俺は今ガチャを引いていた。
ガチャにはN、R、SR、UR、SPと種類がありSPが一番レアリティが高い。
ちなみに10連を引くと1連は無料で、11連と少しお得になる。
11連を引くと一枚は確定でSR以上なのだが、今引いた11連はSR一枚のみ......いわゆる大爆死だ。
「うーん、やっぱりSPは出ないか......確率低いからなぁ」
SPの確率は0.01%と低く、ほとんど出ない。
「おいこら一ノ瀬、何やってるんだ?」
「あっエリーさん、今このアプリゲームのガチャを引いてたんですよ」
「あー今人間界で人気のゲームか」
「そうですね、そのガチャで爆死した所です......はぁ」
「それより仕事はどうした?」
「もう終わらせてますよ、そこに積んであります」
「そうか、ご苦労だったな」
「疲れましたよ」
「お疲れのところすまないが、また新しい仕事だ」
「えっ......マジっすか」
「まあ今回の仕事は一ノ瀬ならなんとかしてくれるかもしれないが」
「どういうことですか?」
「まあとりあえず着いてこい」
連れてこられたのは俺の使っている部屋の二つ右の部屋。
「あのーここに誰かいるんですか?」
「一ノ瀬には今からこの部屋にいる引きこもりをどうにかして欲しい」
「えっなんで俺が......」
「魔王の仕事だからな、本当は魔王がやるはずなんだが、またどこかに行っていてな」
「はあ......」
「あの野郎次こそは一発ぶん殴ってやる」
エリーさんいつもに増して怖い。
今口答えしたら殺されそうだから素直に言うことをするか......
「そういえば俺にならなんとかなるかもみたいな話をしてましたけど、どうしてです?」
「その部屋にいる引きこもりは元魔王軍の情報収集係だったんだが、ある日を境に部屋から出なくなってな」
「何故ですか?」
「一ノ瀬がやっていたゲームにハマってな」
「あーそういうことですか......」
このゲームにはランキングがあり、ランキング上位を目指してやり始めると、廃人になるとニュースにもなっていた、
「こちらが掴んだ情報では部屋の中のこいつもランキング上位者らしい」
「マジっすか、やってますね」
「まあそういうことだ。同じゲームをやっている一ノ瀬にならなんとかなるかと思ってな」
「いや厳しいと思いますよ......」
「じゃ頼んだぞ!」
エリーさんはさっさとどこかへ行ってしまった。
あの人俺にめんどくさい仕事押し付けただけなような......まあやるしかないか。
俺は扉を開けて中へと入った。
魔王城を100万で購入したけど何か? クルミ茸 @kurusuke
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。魔王城を100万で購入したけど何か?の最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます