詩など

自意識

俺の家は俺自身の意識によって包囲されてしまった。もう諦めて外に出るしかない。

渋々ドアを開け、数ヶ月ぶりに吸う外の空気を、目一杯味わう。

太陽の光に目をすぼめながら周囲を見渡してみたが、あれおかしいな。

どこにも意識なんて見当たらなかった。

俺は無意識だったのだ。これまでもこれからも。

いつまでも抜け殻の意識で街を彷徨い続ける。

始まってすらいないし、当然終わりもない。