迫って触れて離さない!

 王道の題材をひたすら丁寧に煮詰め、紋切り型の展開に頼らず完結させたのは余程の辛坊強さが必要だ。
 主人公から端役に至るまで、登場人物一同への筆者の愛があふれんばかりに感じられ、宮廷の中で花咲く運命の出会いと進行が繊細に描かれる。
 ラブロマンスの傑作。

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