自主企画、『1話で俺を引き付けてくれ』に参加していただきありがとうございます。
良かった点
描写が丁寧で読みやすいです。
ネタバレになるのであまり詳しいことは言えないですけど、一文一文にこれから何かが始まるんだろうって予感を感じさせます。
次に直しては? って思う点
あらすじをもっと丁寧に書いた方がいいと思いました。
あれだけでは漠然としすぎてどんな物語なのかがさっぱりです。
後は、視点が変わることが多いので誰の視点なのかを明記したり、キャラクター自身の容姿の描写がもっと欲しいです。
最後に、一言。
やっぱ、吸血鬼っていいよね! すっごい分かる! 特に幸薄系の子!
笑えない、笑っちゃいられない。
そう思えるほどに面白い。
物書きとして危機感を感じる程に面白い。
――何が面白いって?
現代伝奇として面白い。
吸血鬼ものとして白眉だ。
ボーイミーツガールとして完成している。
――何が危機感を感じるって?
これを今まで読んでいなかったという現実に。
この話を自分が書けるかと言われたら「否」と言わざるを得ない事実に。
恐らく同じ材料は持てる世代であるだろうに、これを調理できない実力不足に。
現代伝奇と吸血鬼。
ボーイミーツガールと学園。
00年台のサブカルを駆けずり回ってきた人間なら、恐らく誰もが舌なめずりする極上のテーマ。
それを汲み上げ、組み直し、そして若干今風の味付けで調理されたものが、正にこれです。
ついつい、レビューもポエミィになるほど面白い。
私は私を恨み続ける。
この作品をとっとと読まなかった私を!
このレビューを読んだアナタは、私のようにならないでください。
今すぐにこの作品を読んで、私のような後悔を抱かないで欲しい。
私は切に、そう願っています。
ああ、全くもって――笑えない。
それ程までに、面白い。
何て言えばいいんでしょ。タイトルやタグや概要がそのまますべて語っているのですが、でも待って、簡単にそんなこれはこんな作品ですとかコンパクトに語れない私がいます。
最初こそは苦手な題材だなーとか敬遠する気持ちもなきにしもあらず、家庭環境とか学校でのとか、いやーなお話をとてもうまく書かれるのでいやーな気分になるのですが。違うんです。何が違うってそれは是非読み進めてその目で確かめていただきたいのですが、あ、ミステリ。本気オカルトバトル。安っぽくないやつ。途中から誰が主人公?とか若干錯乱して読みましたがそこは正直もうどうでもよかったしよくよく見たら群像劇って書いてあったし、実質的には先輩が主人公ですよね!(それはどうか)
ラファエラさんがすきですが、いつ誰がどう仮面を剥がして豹変するかわからないので油断せずいこう。きっと騙される(いい意味で)。
もう誰にも寄り添わず傍観者として読むのが安全な気もします。