ミッドナイトブルー

今夜は僕自身について語ろうと思う。

年は俗に言う男盛りで、結婚していて娘も1人いる。(実の子ではなかったが…)


そんなゴタゴタや仕事に集中するため家族とは別居中。

妻には凪のような安らぎや穏やかさを求め、

刺激やスリルを味わいたいときは身近にいる

色目を使う女性と恋愛ごっこをする。

飽きたら終わる。

「酷いよ、こんなに夢中にさせて」

と詰られた経験はそこそこある。

ただ単純に 若い女を抱きたい時は誰に遠慮することなくそうする。


世の女達から総スカン食らっても構わない、

それが男の性だし、大炎上覚悟で更に言うなら『永遠の愛』なんてものは幻想でしかないと思うし僕に言わせれば『戯言』だ。


世間で言うところのゲスで、プレイボーイの類の僕が唯一、難航不落しているのが

『美蘭』だ。彼女にどう触れていいか分からなくて少年のように健気にもがいている。


時々衝動に駆られて、柑橘系の香りのする彼女を背後からギュッと抱きしめる。

「苦しいよ修ちゃん、でも大好きだよ」

屈託なく言う。僕がキスをしようと顔を

寄せても彼女は決して瞳を閉じない。

『私に触れられるの?』まるで試されているようで澄んだ瞳を真っ直ぐに向ける。

僕は強い畏怖を感じて

「ごめん」と我に帰るのがオチなのだ。

「謝るなんて、へんな人」満足したように

美蘭は僕の唇や頬を細い指先で撫でる。


見返りを求めずひたすら好意と忠誠を示し続けるのが美蘭の求める『キズナ』のように思えてならない。


健全ではあるがどこか物足りない…

だが見方をかえれば情事で満ちたりた後の

飽和の先のアンニュイよりも遥かにいい。

今の状況はベストとも言える。


『いつか彼女に最高の夜をプレゼントする』

僕の描く2人の夢が叶った時に…

その夢についてはまた次回‼︎

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真夜中のダンサー suwan @suwan

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