教科書には載ってなさそうな歴史

南方傭兵

第1話 「坂の上の雲」と日露戦争

皆さんは、日露戦争と聞くと何を思い浮かべますか?

 バルチック艦隊を壊滅さした東郷平八郎さん指揮の日本海海戦

なんかはすぐに思い浮かぶんじゃないでしょうか。実際私も最初に思い浮かびます。


では、日露戦争の本と聞くと何を思い浮かべますか?

私は多分ほとんどが「坂の上の雲」を思い浮かべると思います。

「坂の上の雲」といえば、あの有名な司馬遼太郎さんが書かれた有名な小説ですよね。内容も細かくNHKなんかがドラマにしたときの日本海海戦の映像は素晴らしいの一言でした。

さすがNHK、俺たちに出来ないことを平然とやってのける。そこに痺れるあこがれるぅ!  まぁ受信料は払いませんがw

ただ、よく聞くことがあるのは

「坂の上の雲」を見てたら俺日露戦争マスターじゃね

的な事です。 


ハッキリ言わせてもらいますがそれは"誤り"です。


とゆうことで、今回はこの「坂の上の雲」に対してイチャモンつけていこうと思います。

まず、前提条件として「坂の上の雲」は事実を基にした"小説"であって"歴史の本"ではない、ということです。

.....別に作者が坂の上の雲が嫌いなわけではなく、ただよく間違えられるのでこれは抑えておかないといけないところなんです。


この事は日露戦争についての本などを読むと絶対載っているといってもいいくらいよく書かれます。

私もこの事を知ったのはつい最近(2 、3年前)です。坂の上の雲のドラマを見て日露戦争について調べる際に兄から「日露戦争史」という本を渡されて読んで知りました。

 ついでに半藤一利さんが書かれたこの本とWikipediaを基にこれからの話を進めていきます。


よく言われるのが、"乃木希典«のぎまれすけ»さん"の扱いについてです。

坂の上の雲では「人を無駄に殺した指揮官」として書かれています。

ではなぜ司馬遼太郎さんは「人を無駄に殺した指揮官」と書いたかというと、答えは乃木さんが指揮した「旅順要塞攻囲戦」からきています。


旅順要塞攻囲戦とは、日露戦争の中でも大きな陸戦の一つです。また、日露戦争の中でも多くの死傷者をだした戦いでもあります。

日本側の戦死者 約15400名 戦傷 約44000名

ロシア側 戦死者 約16000名 戦傷 約30000名

えげつない桁の死傷者がでた戦い。

これに対して「坂の上の雲」において、

・この死傷者の数は乃木が無意味な正面突撃を3回させていたせい

・この当時要塞攻略にはヴォーバンという大原則があったのに乃木は無視していた。

・司令部を過剰に後ろにおいてたので前線の惨状を知らなくて児玉源太郎から非難された。

・そもそも旅順要塞は無視して203高地だけ攻めれば良かった。

・203高地は児玉源太郎の指揮によってやっと陥落した。 etc

と、この死傷者の量は乃木希典のせいと書かれている。


ハッキリ言わせてもらいますがこれ等は司馬遼太郎さんが情報不足、もしくは謎の偏見によって作られたフェイクです。


まず、ヴォーバンの「攻囲論」は17世紀の話です。そんな200年以上も前の論に従わなかったことで乃木さんを非難することは出来ないと思います。逆に従っていたらもっと死傷者がでて、要塞を攻略出来なかったでしょう。

もっと言うと乃木さんはこの当時のヨーロッパの軍事論文はほとんど読破した理論派でした。

このように、司馬遼太郎さんの言うヴォーバンを使っていないということは出鱈目でした。


次に「無駄な正面突撃を3回させた」に対して、まず要塞に正面も側面もありません。しかも、無駄な突撃と言っていますがこの当時の要塞攻略は大人数突撃が正攻法であり、第三軍も第一回総攻撃以降このような正攻法に切り替えております。もっというと、乃木さんは突撃だけではなく、坑道戦術を使用していました。他にも乃木さんが考えた戦術は後の第一次世界大戦で大々的に使用されているものがあったりします。

このように、「無駄な正面突撃を3回させた」というのは嘘でむしろ先進的な戦術もとりいれていたりしています。


次に「司令部を過剰に後ろにおいていた」といいますが、乃木さんの司令部は前線から直線距離で3kmで敵の砲撃範囲内でした。これを「過剰なくらい後ろ」と表現するのは間違っていると思います。

ついでですが、旅順要塞攻囲戦後の奉天会戦で、大本営から同じようなことを言われ、温厚な乃木さんがガチギレして司令部を前線に置こうとして部下が「あなたに死なれては困ります!!」と言って全力で止めたという話があります。


他にも児玉源太郎が203高地に来た時には既に203高地は日本軍の攻撃によって弱体化しており、陥落は時間の問題であり、「坂の上の雲」において書かれている児玉源太郎が指揮して203高地を陥落させたというのは嘘だったりと、「坂の上の雲」で書かれている乃木希典=愚将というのは紛れもないフェイクです。


他にも「坂の上の雲」では日本海海戦では秋山真之は艦橋で東郷平八郎さんの近くでいたように書いてありますが、実際は後部艦橋でいて日本海海戦後に

「秋山さんが考えた戦術つかいましたね。」

といわれて、

「えっ!それマジ?」

的な会話をしたといわれていたりしています。


このように「坂の上の雲」では話を盛り上げるため事実ではないような話をかいていたりしています。乃木さんに対しての扱いは何らかの偏見的なものを感じますが、小説としてみたら面白いです。

ただ、日露戦争について知りたいのなら「日露戦争史」などを読むべきです。


結論、「坂の上の雲」は"小説"であり"歴史書"ではない。



こんな感じでただただワイの知っている歴史をだらだら書いてくよ!

え、Wikipediaと同じような感じだったって?

え、パクりだって?

違うぞ、Wikipediaがぱくってんだぞ。

まぁぶっちゃけ「日露戦争史」とWikipediaから引用している部分があります。

m(ーー)mスミマセン


では、またいつか

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教科書には載ってなさそうな歴史 南方傭兵 @hoppouyohei919

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