……思わずこんな「上の句」を考えてしまうくらい、この作品には、筆者の短歌への愛が、熱く語りかけてきます……そして「うつくしさ」があります。
また、短歌というと、枕詞やうんぬんかんぬんという代物があり、つい敷居を高く感じがちですが、そうじゃなくて、もっと心のままに、自由に詠んでもいいんだよ、という優しさを感じます。
ちなみに私は、短歌について、学生時代は「ふーん」という人間でした。
それが――ここカクヨムに来て、自ら筆を執って書くということをしたからか、短歌や俳句に対して、「うつくしさ」を感じるようになり、そこでこの作品と出会ったわけです。
……で、上記のような「上の句」を考えてしまったりします。そのうち、「下の句」も思いついたら、載せてみようかなとも思ったりします――「それでもいいんだよ」という自由さと優しさを感じながら。
――この作品に触れてみて、短歌というものの「うつくしさ」を知れたら、あなた(=君)にとって幸いであると思います。
短歌、というと、百人一首のような古典和歌をイメージされる方も多いと思いますが、我々のような歌詠みが「短歌」と言った場合は、現代短歌を指します。では、現代短歌とはどういうものなのか?
理屈ではなく、rainyさんの本作を読んでみて下さい。
現代短歌を始めて間もない方なのですが、精力的に新聞や雑誌に投稿しておられます。
この作品集は、新聞や雑誌に掲載されたものが中心です。
誰でも載せてもらえるわけではなく、選者から「優れている」と評価された作品だけが載るのです。
権威を求めるわけではありませんが、やはり、選ばれた作品というのには、納得のいく理由があります。
私もここに載っている作品がとても魅力的だと思いますし、多くの人がそう感じると思います。
この作品集は厳選された少数の作品と、コメントからなります。
ですから、以下のように思っておられる方にお薦めします。
・現代短歌ってどんなもの?
・どういうのが評価されてるの?
・コンパクトにお願いします
「和歌」じゃない短歌ってどんなの?と思っている人、是非読んでみて下さい。