第807話 移動支援は必要です

 おかえりなさい♡


 昨日の土曜日は月に一度のメンクリの診察日でした。前日の嵐が嘘のように、朝から晴天でとても暑い日でした。ドトールで朝食を済ませメンクリに向かいました。


 受付を済ませ、少し待って十文字さんの面接から始まりました。僕は今月8月から移動支援の利用時間が増えて、合計20時間になった事を話しました。


 今までの8時間使っていた第2、第4水曜日の移動支援はそのままで、残りの12時間を温水プールに行く事にした話しをしました。


 十文字さんは「映画やプールなんて1人で行けないの?」と聞いてきました。僕は「3年以上部屋にひきこもっていたので独りで外出するのは困難なのです」と答えました。


 十文字さんの知っている限り、移動支援を利用している人はいないそうです。その代わりにピア・サポーターが活動しているそうです。それでも一緒に買い物などをする程度だと言っていました。「昇さんならサポートされる側ではなくて、サポートする側だと思うけどね」と十文字さんに言われました。


 僕の住むエリアではピア・サポーターの活動をしていない事も、移動支援に頼らなくてはならない要因ではないかと考えています。


 十文字さんは「よくヘルパーさんを確保できたね」と言いました。ヘルパーさんの人手不足は、家事支援とプールの移動支援をしてくれているIさんから聞いています。先月も同僚が3人辞めた話を聞いたばかりです。もしもIさんが何かの都合でいなくなると、プールに行く支援は無くなるだろうと思っています。


 僕はこの日、仕事などの話は一切しませんでした。十文字節を聴くのはとても耐えられないからです。十文字さんはこう言いました。「移動支援は良いけど、健康な昇さんがなぜこんな支援に頼っているのかわからない。よく許可がおりたね。ヘルパーは女性なの?歳は幾つ?」


 僕は「健康ならこんなクリニックなんて来ていない」と言う言葉を飲み込みました。障害者相手に健康なのにって……こうして十文字さんの面接が終わりました。


 次は主治医のM先生の診察です。M先生にも移動支援の事を話しました。M先生自体、移動支援の事がよくわからないようでした。ひきこもり生活から抜け出せるようにする支援ですと言うと、納得してもらえたようでした。お薬の変更はありません。


 こうしてM先生の診察が終わりました。最後にお会計です。診療費が460円、お薬代が1,010円でした。


 移動支援は今の僕にとって必要な支援だと思っています。

 孤立しないように生きていきたいですね。


 今日もお付き合いいただきありがとうございました。

 お話しはここまでです。


 どうか継続して移動支援が受けられますように……


 いってらっしゃい♡

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

生きてる証しが欲しいから 龍神 昇 @non39yesican

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ