STEP.08 という訳で、最後に

 どうも、お久しぶりです!

 突然ですが、最終回です(笑)

 ここまで読んで頂けて、どうでしょうか? 少し、カクヨムでの書くなり読むなりが、楽しくなってもらえれば嬉しいです。

 今日は最後に、とても大事な話をします。

 といっても、あくまで私感なので身構えずにどうぞ。


 あなたは物語を書き、自分のペースで更新し、SNS等を利用してそれを告知しているとします。そして、自分でも気になる作家さんの作品を読み、応援コメントや★、そしてレビューを書いているかもしれません。Twitterツイッターなどでも、交流を持つ方ができたかもしれませんね。

 さて、ここまでで十分楽しいという、そこのあなた!

 正解です。

 大正解です。

 誰にでも、時期や場所、タイミングに関係なく『とにかく楽しい』という時期があります。それはとてもとうとく、インプットもアウトプットもみなぎはかどる時期ですね。そういう時は素直にカクヨムのフレンズになって、たーのしー! でOKかと思われます。

 ですが、そうした時期ばかりが続かないのが創作家のサガ

 今日は、今後も三倍楽しくカクヨム活動するため、最後に少しだけ。


・スランプは誰にでも突然訪れる。

 前述ぜんじゅつの『ただそれだけで楽しい時期』があるように、誰にも『何でもなくてもつらい時期』があります。それが創作に関わることだった場合、スランプと人は呼びます。爆風スランプとかDr.ドクタースランプとか色々ありますが(おいバカやめろ歳がバレる)ようするに『調』のことです。

 才能が枯れた? 心が折れた? それとも……自分の『好き』はその程度だったのか?

 全然違います、誰でも平等に、そして運悪くなってしまうのがスランプです。

 繰り返します、のがスランプなんです。


 スランプにおちいった場合、多種多様な対処法があります。ご安心下さい、あなたにも絶対にベストマッチ! なスランプ脱出方法が存在します。それだけは保証します。その上で、スランプの時に気を付けてほしいこと……それは『不調な自分をかわいそうだと思わないこと』ですね。ま、厳密に言うと自分で自分をどう思うかは自由です。心の中でだけ、人は誰もが自由です。


 ただ『不調な自分をかわいそうだと思ってもらいたくてする行動』は危険です。


 誰でも優しくされたい、なぐさめられたい……でも、危険なんです。

 何故なぜなら、あなたの不調に共感することは、カクヨムやTwitterで交流してくれる創作仲間には、だからです。

 なので、スランプの時はいっそ、ネット環境から離れるのもいいでしょう。

 ネガティブな言動が目立つ人間を、人は無意識に避けたくなるものです。

 せっかくあなたが築いてきたコミュニティ、読者の応援や創作仲間同士のリスペクト、そうしたものを失っては悲しい。元からなかったんだよ、などと言われようものなら、本当に悲しくなります。


 では、スランプから脱出するにはどうすればいいのでしょうか。

 具体的には、二つ。

 まず一つは『自分の得意なことをする』です。もう何度もクリアしてるゲームだけど、これが得意なんだよなあ、なんて思ったら試しに軽くやってみてください。当然ですが、熟練の腕でクリアするでしょう。いいハイスコアが出るかもしれません。これを、慣れてるから当然などと思わず、やってみましょう。

 自信が回復します。

 ちょっぴりですが、達成感と安心感が得られます。

 そういうことを何個かあらかじめ考えておいて、不調な時は原稿を投げ出し遊びましょう。こうして『小さな成功体験』で自分を再確認する、これは大事です。そして、回復したなと思ったら必ず原稿に触れましょう。チラッと読み直す、プロットをながめるだけでもOKです。そして『スランプな時はあのゲームをやる、やったら回復するんだよなあ』というルールを自分に当てはめてしまうのです。

 勿論もちろん、ゲームに限らず料理や掃除、ドライブ、時には痛飲つういんするのもいいでしょう。三大欲求を満たすのも有効です。

 スランプの時、


 次に、もう一つ……『全く未知のものに触れまくる』というのがあります。

 スランプの時、どうしても心が弱くなっています。そういう時、視野はせまくなり、短絡的な思考に支配されがちです。ともすれば『もうふでを折ろう、突然みんなの前から消えよう』などと思うこともあるでしょう。


 それは


 だからこそ、今まで触れたことのないものへ逃げましょう。

 そこには『やめちゃおう』『壊しちゃおう』というものが、そもそも最初からありません。そして、面白かったラッキー、つまらなかったら別のものに行けばいいんです。そして、ちゃっかりスランプなのに『知らぬ間に良質なインプットに出会えてた』なんてことも起こります。

 突然模型プラモを始める、突然ウォーキングを始める、突然ボーカロイド曲を聴く……何でもいいんです。スランプは『初めての何かに触れるチャンス』くらいの気軽さでいいんです。思い詰めて短慮たんりょを起こさぬよう、慎重に自分を甘やかしてくださいね。


・比較は不幸の始まり

 ……という言葉を、皆様御存知でしょうか。

 人間とは、常に何かを比べ、自分と何かを比較する必要に迫られます。学校に行っては成績があり、仕事に行っては給料がある。勝ち組、負け組、そんな言葉はもう死語です。勿論、恵まれていたい、豊かでいたい……当然です。

 ぶっちゃけながやんも、5,000兆円くらいでいいから欲しいです。

 金があれば世の中の大半のことは解決できます。

 愛は買えませんが、愛がある程度なくてもOKな生活を送れます。

 話がれました、とかく生きることは戦うこと、そして比較したりされたりすること。ですが、創作という芸術の分野では、比較し過ぎることは不幸を生みます。


 そもそも『良い小説』と『悪い小説』は、どう違うのでしょうか?

 これがプロなら、即答できます。

 プロにとっては『』で『』です。……そういう風に心の中で解決せざるをえないのが、小説を商売にするということです。

 しかし、プロではない、プロになる前段階である時は、注意が必要です。

 とかく自分の作品を誰かと比べてしまうこと、ありませんか?

 それこそが『比較は不幸の始まり』なのです。

 自分に比べて★が多い、応援コメントが沢山つく、PVもフォロー数も凄い……数えたらキリがありません。そういう時、人は『創作のための手段としての比較』を逸脱し、『』におちいってることがあります。気を付けて下さい……誰かをうらやむ、嫉妬しっとする、それは普通のことです。礼節と礼儀をわきまえれば、大いにニラニラと嫉妬して羨望せんぼうの念を送り込めばいいんです。

 でも、あなたは比較をしたりされたりするために小説を書いてる訳ではありません。


 そもそも、創作というものには『良い』『悪い』という概念がいねんがありません。

 いいですか? だまされたと思って信じて下さい。

 創作物にはしはないんです。

 勿論、ヘイトを目的とした表現、法に反した表現、これは悪です。ですが、基本的に創作物には『好き』と『いまいち』しかないんです。そしてそれは、触れた一人一人の主観が決めるんです。ファミ通のレビューがクソミソな点数でも、面白いと思えたゲームがある。みんなは駄作ださくだって言うアニメ、好きだったりする。全部そう、あらゆる創作物の良し悪しはなく、

 勿論、好きと言ってくれる人を増やせる作品を生み出したいですね。


 小説には文章作法、文章力、構成力、アイディア、果ては才能とかセンスとかいう『じゃあ、あなたが言う才能とかセンスとか、はっきりそうだと確定したものを見せて下さい』とまあ、屏風びょうぶとらを前にした一休いっきゅうさんになりたくなるものまで、様々あります。

 それら全てをひっくるめて、技術論として体系づけたものが確立しています。

 では、高い技術で書かれた小説ほど面白いですか? 技術が高いと好きですか?

 ちょっとだけ違うと思います。

 当然、技術力の高いものは何であれ、好かれやすい。

 だからこそ皆、腕を競って技術をみがくんです。

 でも、それは『良い』『悪い』とはあまり関係がありません。

 ヴァン・ゴッホという画家を皆さんは御存知ですね? 彼は実は、美術に関する専門教育を受けたことがありません。技術的には素人しろうとです。友達のゴーギャン等、当時の画家は彼を笑っていました。彼が生きてるうちに売れた絵は、一枚だけです。彼は精神病も患わっていました。

 でも、彼の絵を好きだという人は沢山います。

 当然、資産価値が高いから好きだという人もいるでしょう。

 ですが、素人が情熱だけで生み出したものを、多くの人が感動で賞賛しているのです。

 リアル鬼ごっこという小説が馬鹿売れしたことがありますが、日本語が破綻はたんしてる凄い本です。当時、書店でペラペラめくってみて戦慄したのをよく覚えています。でも、売れた。そして、好きだという人が沢山いた。素晴らしいことです。これが創作の原点にして根源、真理なんだと思いたいですね。


 技術論は好きになってもらいやすさを増やすもの

 けど、本当に好きになってもらえるかどうかは、わからないのです。

 ゆえに、比較は無意味です。見た人間が主観で決めるのが創作物の価値なのです。そもそも数値化不可能な『萌え』とか『エモい』とか『尊いもう無理』とか、そういう感情の機微きびで価値が決まるんです。

 単純に★やPVで上下を決めても、あまりあなたのプラスにはならないでしょう。

 比べっこも楽しいですが、気持ちがにごらぬよう程々に、ですよ。


 さて、どうでしょうか? 最後は我ながら、老婆心ろうばしんが過ぎるおせっかいだと思います。ただ、★も少なくPVも伸びないと、どうしても気持ちがすさびます。誰でもそうなります。ながやんもかなり毎回、吹き荒ぶ風がよく似合う感じの荒びっぷりを露呈ろていします。

 でも、そんな時はどうか自分を信じてください。

 そして、毎日の中で『いざという時信じられる自分』を上手く育てていってください。それはきっと、プロを目指すのであれ、趣味として続けるのであれ、とても心強い武器になります。


 あと、webウェブ小説の世界は『書いて終わり』ではないこと、これも重要です。書いたらUPアップして、SNS等で宣伝をする。そういう時、知り合いや創作仲間、親しい人達との繋がりはとても大事です。

 メリットがあるから、ではありません。

 あなたがカクヨムを楽しむために、そうした人達との時間が必要なんです。

 だから当然、他の人達も皆、楽しむためにあなたを必要としているはずです。

 あなたの中のあなた、そして周囲の中のあなたを大事にして下さい。

 ヘコんで闇落やみおちしそうな時は『スランプか……キタコレ!』くらいの軽い気持ちで、そっとカクヨムやSNSから少し離れてみましょう。普段は読まないジャンルを読んだり、やったことのない趣味を唐突に始めてみて下さい。

 あなたが健全でいることは、あなたとその周囲を幸せにします。

 そして、健全さをたもつことは特別ではありません。

 どうか気楽に、気軽に、自分が楽しんで楽をすることをちょっとだけ考えてみて下さい。あなたの小説は、……web小説とはそういうものだと今は思えます。

 では、いいカクヨムの旅を……三倍どころか何倍も楽しんでもらえれば嬉しいです。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

カクヨムを三倍楽しむ方法 ながやん @nagamono

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ