「推薦図書」
――同作品には直接かかわりが無いものの、世界構築の際には是非とも一読してほしい本を紹介します。「参考文献」に乗っている図書と合わせれば、構築に必要な知識はあらかた手に入れることが出来ます!
・「中世ヨーロッパの服装」 マール社 2010
“中世”とあるが、時代的には近世の服装も紹介されている。貴族、農民、騎士の服飾を始め、帽子(兜)、鎧、武器、旗などにすべて図入りの解説がされている。画像が豊富なのもさることながら、価格もお手頃(291円)。合わせてシリーズの「民族衣装」も読んでおきたい。
・「武器と防具 西洋編」 新紀元社 1995
実際は武器の解説が大半を占めており、防具の説明はそれほど多くない。しかし、こんな欠点など些末なものだと思えるほどに詳説で、またほぼすべての武器、防具には挿絵がある。
西洋編とある通り、シリーズとなっており、同書意外には「中国編」を推奨する。調べれば調べるほど奥の深いこの国には、斬新な冷器(火器の反意語)も豊富だからだ。
・「中世ヨーロッパの武術」 新紀元社 2012
戦闘における基本的な情報をはじめとし、ロングソード、ダガー、ファルシオンなどといった武器の扱い方が書かれている。一連の動作が幾枚かの絵で図説されており、分りやすくまとまっている。合理的な戦闘シーンを描きたいのなら手元に欲しい。ちなみに続編も刊行されているので、物足りなさを感じたらそちらも。
・「世界の神話伝説」 自由国民社 1998
信仰や神話は、文明とともに自然に生まれてくるといっても過言ではない。あなたの創作世界にも、必ず出現する。そこで神話とは、古代人の発想とはどのようなものなのかを知っておくために、本書は一読するべきだと考える。
ギリシャからケルト、北欧、インド、アステカなど、書名の通り全世界の神話を網羅しているため、そこから“共通点”を導き出すことが可能。
・「世界神話事典」 角川書店 1994
先述した「世界の神話伝説」が物足りないと感じたら読んでほしい一冊。神話をただの物語としてではなく、文化として見る。つまり一種の民俗学解説本であるため、学術的な内容となっている。
そのため神話に関する知識を多少たりとも持っていることが前提となるが、より高度な世界構築の支えとなってくれるだろう。
・「和風ネーミングナビゲーション」 笠倉出版社 2013
ネーミングに関する本は多く世に出回っているが、和風ネーミングに絞っている時点で異彩を放っている。
西洋の言語をネーミングと絡める本も当然役立つが、同書はネーミング意外にも語彙力の強化に役立つ。和風ファンタジーを執筆したり、日本をモデルとした国を舞台にしたりする場合から、中世ヨーロッパファンタジーを手掛ける時まで、幅広い分野で活躍してくれる。
ファンタジー世界構築ガイド 凪常サツキ @sa-na-e
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