概要
伊達家に鬼あり。その名は、鬼庭左月斎!
奥州の伊達家に鬼の名を持つ老人がいた。鬼庭左月斎という武将だ。
左月斎は伊達家最大の危機ともいえる人取橋の戦いで奮戦する。その前夜には、鬼のように真っ赤な月が昇っていたという。
左月斎は伊達家最大の危機ともいえる人取橋の戦いで奮戦する。その前夜には、鬼のように真っ赤な月が昇っていたという。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!老将、かくして散る。
その美しさに目をみはる。
それが読後の感想でした。
歴史は好きですが、そこまでのめり込むことなくで過ごしてきた読者です、僕は。
しかし、その時代背景、関係性をこの短編で書き切られている感がありまして、時代小説としては丁寧かつ、説明的になりすぎていなく読みやすいと個人的に思っています。
何より鬼庭左月斎の生き様に惚れる。
決して若くない年になってきたオッサン読者としては、左月斎のような生き様、その背中を追いかけてみたいものです。
そんな胸熱な短編でした。
読んだ後に気になった単語を調べたらなお、世界が広がると思います。特に今回の物語の奥の手とか、ね。
僕、そんなことも知らなかったので「…続きを読む - ★★★ Excellent!!!若き日の独眼竜を導いた老将・鬼庭左月斎、最後の戦い!!
老将と聞くと、中国では三国志の黄忠、日本では平家物語の斎藤実盛が有名どころでしょうか。
しかし、知勇兼備の老将として忘れてはいけない人物が、戦国時代の伊達家にいました。その名は鬼庭左月斎――斎藤実盛の末裔と言われる猛将です。
この物語は、若き日の伊達政宗を導いた鬼庭左月斎の最後の戦いを描いた闘将記。彼がいかにして伊達家運命の決戦・人取橋の戦いで戦死し、その命と引き換えに伊達家を救ったかが、戦場の臨場感が伝わる文体で活写しています。
そして、作者様は伊達政宗大好き人間なので、これでもかというほど伊達家への愛を作品に注ぎ込んでいます。文章で分かる。ああ、この人は伊達家の武将たちを愛しているん…続きを読む