私は金融や経済には滅法弱い、小市民です。
しかも作品のテーマである「宇宙戦艦ヤマト」に関する知識も、殆ど持ち合わせていませんでした。
「ヤマトって確か、宇宙の彼方イスカンダルへ遥々臨むんだよね」「ガミラスってなんだろう……、顔が青い人たちのことかなぁ」というレベルです。(ヤマトファンの方、申し訳ありません)
故に、この作品を拝読させていただいた時も「う~ん」と頭をひねりながら一生懸命読んでおりました。
何しろ、登場する専門用語の多くが見慣れないモノ達でしたから。
未知との遭遇、とでも言うのでしょうか。お恥ずかしいです。
しかし、しかしです。
まさに私にとって「未知との遭遇」であったにも関わらず、気がつけば殆ど全ての項目を読了しておりました。これは私にとって、衝撃に近い経験でした。かなりの分量があるにも関わらず、です。
さて、私の個人的感動を長々書いてしまいました。
本文の内容について触れましょう。
日本のみならず、世界の経済の今昔までも、様々な切り口で洗いだされていきます。
それも宇宙戦艦ヤマトという斬新な切り口で!
経済史ということもあり、世界各国の思惑が濃厚に絡み、歴史好きの私には楽しかったです。
難しい話は苦手だけど、地球の経済がどう回っているのか知りたい。そういう方にお勧めの作品です。(タマに現れる作者さんの顔文字も可愛いですよ!)
作者様は経済学についてかなり勉強されている方とお見受けします。
自分も宇宙戦艦ヤマト大好きなので面白く読ませて頂きました。
普通に生きてると気づかないけど、意外と日本の国の借金が多い事にびっくりです。
その額なんと1,200兆円です。誰が見てもこれはヤバイと思う金額ですよね。
国家の累積債務と経済破綻……果たしてそれを回避する方法は?
そして他国と日本とでは借金はどう違うか?
分かりやすいので勉強になります。苦手な方でもスラスラと読めること間違いなしです。
また大人気SFアニメを例にして、経済について細かく述べているのがとても面白くてユニークでした。
経済や債務について興味ある方はぜひ読んでほしい作品です。
日本の借金は1,200兆円くらいと言われていますが、特に心配する必要はなさそうです。インフレを起こしつつ、国民の預金を封鎖して通貨の単位をちょいといじればあら不思議、天文学的な借金がきれいさっぱり無かったことになるようです。
ついでに国民の財産も丸ごとごっそり持ってかれるかもしれないけど……国家が破滅するよりはマシだよねッ(^_-)-☆キラッ
……本作では、国民を犠牲にせずにみんなが幸せになれそうな解決案も示されてますが、それが実施されるようになるまでの道のりは果てしなく、そして険しいです。『ってか無理ゲーじゃね? もういっそのこと一回国家破綻しちゃって一から作り直したほうが早いんじゃね?』などと投げやりなことを考えてしまいました。
やはり自分や家族や大事な人の命と健康と財産は自分たちで守らなくてはいけないようです。では、せわしなくてギスギスしていて自分第一主義で他人が飢えようが死のうが知ったこっちゃねぇぜ的な今の日本で幸せに生きていくために中流階級以下のぼくたち一般ピーポーができることは何だろう?
ぼくは【知識を身に着けること】だと思います。
ただ無知でいることに甘んじていれば、ずる賢い上流国民様たちの養分となるだけです。面倒くさがらずに勉強しましょう。生きるために必要な知恵を身につけましょう。
本作はその一助となるかもしれません。
日本の将来が、自分の老後が不安だけど『アクション起こすのめんどくせーっ』『誰か俺以外のやつがんがれー』って思ってるだけの人にも一読の価値はあるかもしれません。(・∀・)<タブンネッ
ノベル星雲きっての論客ガミラス先生の代表です。宇宙戦艦ヤマトの世界観を巧みに使いながら語る経済と国際社会との関わり方。おもねることなくわかりやすく解説しておられます。経済には興味あるけどこの年まで不勉強。ヤマトには胸熱。そんな私たちのような世代。ヤマトも経済も知らんけど「この国おかしくね?」そんな風に感じる世代の人たち。まさに白眉です。その国経済を知ること。それだけでその後の人生や見える風景は間違いなく変わるはず!作者さんの文章。わかりやすく、今この国で起きていることを伝えようとする姿勢、言葉の選択、私はとても勉強になりました。ぜひ多く方に読んで頂きたい!白色彗星・・いや白眉輝星なのであります!
経済学を「宇宙戦艦ヤマト」のストーリーに当てはめて語る。
トンデモ本じゃないです。歴史に裏打ちされた真面目な読み物なのです。
ただーし。なんか難しそうだなぁと尻ごみしたそこの貴方。
経済学どころか暗算もロクに出来ない私ではこの面白さを説明するのは難しいので、ちまっと引用させて頂きます。私がツボった部分ですけど(^^;
引用文
人類は別の宇宙文明帝国との交戦状態に入った。
敵の星間帝国は圧倒的であり、技術力の差から人類は土断場まで追い詰められてしまった。
ほぼ全ての戦闘で敗北し、太陽系の制空権はおろか地球本星に隕石ボコボコ落とされるようにまでになると、人々は地下に作った都市に逃れ、なおも絶望的な抵抗を試みた。
本土爆撃に晒され、ひっそりと大きな防空壕の中で息を潜めつつ、勝ち目の無い戦闘を続けるしかない人類。だれもが、
「もうオワリかな・・・( ˘ω˘;)?」
という悲嘆にくれた絶望の中、突然、女神が現れる。
見た目は超美人。実年齢は17歳+αとちょい高め。
歳をとると、人は誰でも他人に優しくなれるもの。美貌と知性だけでなく、大変親切で優しい彼女は、ミジメな人類の有り様に憐憫の情でも感じたのかもしれない。
「フルボッコになった地球を、昔のような青く奇麗な星に戻せる装置を持っているので差し上げます。取りに来てくださいな」・・・と救済の手を差し伸べてくれた。
大変、ありがたい申し出だった。
勿論、「それ、本当なの?」と、我が耳を疑う者も多かったことだろう。
タチの悪い冗談orドッキリ、もしくは「地球を助ける機械があるので指定の銀行口座に所定の金額を振り込んでください」みたいな「オレオレかあちゃん女神だけど」みたいな詐欺の可能性もあったが、よくよく調べてみると、どうも違うようだった。
なにしろ命がけで実の妹を、こんな辺鄙な地球くんだりまで送ってよこしてくれたのだ。彼女は本気だった。本当に感謝すべきことだった。
だから彼女が“地球元通りマシン”の設計図ではなく、なぜか次元波動エンジンの組み立て図の方を送ってくれるという、何か少し違うような気がする解決策を提示したとしても文句を言える立場ではなかった。
向こうは善意ボランティアでやってくれている。感謝すべきことだった。しかも基本的にはタダなのだから。
結局、他に有力な選択肢のなかった人類は、彼女の提案に乗っかることにした。およそ17万光年離れた場所に、取りに行くことにしたのだ。戦艦ヤマトの宅急便で、だ・・・。
引用終わり
はい。タダより高いものはないわけですけど(笑
世界史に裏打ちされた経済学を学びつつ、「宇宙戦艦ヤマト」という偉大で(突っ込みどころ満載な・笑)名作の、本当にあったかもしれない裏話や、その後の話も分かる。こんなお得な作品は、そうそうないと思う。
名作だからこそ愛情のある突っ込みをしたくなるのは、二次創作が流行ることからも裏付けされてるものなあ。
ところで。書き手さんは世界観の構築をする時、どんな取材をするだろうか。資料集め。ネット上や書籍で調べて、自分の中に落とし込むことからはじめる……かな。現地取材なんて人もいるかな。異世界は無理だけど。
SFだろうと異世界だろうと、その中には「経済」がある。
政治と経済。その描写が全くないと
「むーん。このデザート、味がいまいち薄いなあ~もっとこう、まったり~とコクがあってほしいのにい」
なんて、我が儘な読者は思ったりするわけです。←主に私が(笑
作者様公認。この話を参考資料にしていいそうです。ガッツリと歴史に裏打ちされた経済学が、こんなお手軽に学べちゃっていいのかって感じではありますけど。
時折さしこまれる強烈なボケで、一見難しそうな話をニヤニヤさせながら読ませる手腕! クセになります。
経済学と「宇宙戦艦ヤマト」のミックスジュース。これ、お勧めです!
『01.あなたは、『日本』という異世界を救う『チート魔法戦士』になるのです…(c.v.神の声)』
――という序文から引かれてノベルアップ+から始まり、現在はカクヨムの方でも読んでみて、自分の経済や政治の捉え方に対する知識の無さに、自虐的にうんうん唸りながら読み返しています。
歴史上の出来事、多くの人が「教科書でそう習った」という知識についてもズバりと書いておられて受験生の頃にこそ読みたかったなぁ……と思わせられます。
トランプ大統領からバイデン氏への移行中もリアルタイムに更新されていたので実に為になるので今読んでも為になるコラムです。
最後に私事ですが、生活環境が激変せざるをえなくなりノベプラからこちらに少しづつ移動する事にしました。
まだ第六波やインフルエンザ流行の可能性、中国の計画停電による物価の上昇など私生活にまで影響する予断を許さない情勢ではありますが、どうぞ健康にお過ごしください。
これからもよろしくお願いしますm(__)m