タイトル、ジャンル、あらすじを読んだ限りでは、「あぁ、また似たような『追放もの』ね。」と思っていたので、さほど期待もせずに読み始めた作品でした。しかし、読み進めるうちに、この作品に今までの『追放もの』のイメージを根底から覆されるような衝撃を与えられました。
序盤のテンプレとも言える、追放までの流れは他の作品とも大差無いと感じますが、追放後からの物語の展開、数々の伏線、キャラの心情描写、這い上がったと思わせといての二転三転して襲いかかってくる絶望感、そこからの大逆転、締めまでの流れ、どれをとっても秀逸に作り込まれていて、飽きる間もなくこの作品の世界観に飲み込まれていきました。
テンプレ通りの展開になりやすいジャンルでありながら、ここまでの個性を出し面白い作品を書き上げた作者には手放しでの賞賛を送りたいです。
能動的に、買わなければと思わされた本は久々なので、書店で見つけ次第購入しようと思います。この素晴らしい作品に出会わせてくれた作者とカクヨムに感謝を。そして、本編完走お疲れ様でした。
予言により選ばれ、その定めに進む主人公。辛いとき、苦しいときはあれど、それでも歩いてきたこれまで。
しかし、それは仲間によって壊れ、崩壊する。そして、ついにはドン底にまで転落していく。
けれど、そんな彼女が見つけたのは小さな幸せ。共に生きたいと願うほどに大きくなった、大事な大事なものだった。
迫り来るたくさんの試練や悲劇、残酷な運命。何度も絶望の縁にたち、何度も力及ばず挫けそうになる。
それでも立ち上がるのは、一つの願いがあったから。『大事な人との大切な平穏』が、その胸にあったから。
だから抗った。予言により決められた定めや、たくさんの試練から。ただ一つの願いを叶える、ただそのためだけに。
やっと、やっっと読み終わった!
カクヨムで今まで読んだ作品のどれよりも長くて、そしてどれよりも読み応えがありました。
読み進めていくうちに続きが気になって、寝る間も惜しんで読んでました。
今まで異世界ファンタジーは敬遠してて読んでいなかったのですが、百合と検索していつも上位に見かけるこの作品が気になって読んで見たら、この引き込まれよう。
戦闘シーンはグロくてちょっと苦手だったのですが、フラムとミルキット以下カップル達の愛が浄化してくれるので問題ないっす!
あと、呪文はひとつなのにいろんな意味に変化するフラムのリヴァーサルがとても良いです。
書籍と漫画が発売されてるようなので、いつか稼げるようになったら手に入れたい…
また、機会があったらアニメとか映像でこの物語を見てみたいです。
心を捕らえて離さない物語を、ありがとうございました!
173万文字からなる大長編作品。それを一気読みしてしまう程の作品でした。
1話当たり1万文字と言う、WEB小説やラノベではかなり長い部類なのですが、それでも読み進めてしまう力がありました!
もっとも一気読みと言った処で、読むスピードが遅い響さんには、1週間以上もかかった訳ですがwww
ただそれ位、続きが気になる作品だと言う事です。
内容としては、ホラー・ファンタジーと言った処でしょうか?
兎に角戦闘描写はメチャクチャのグチャグチャで、その手の作品が苦手な方にはお勧めできません。
かく言う響さんもあまり得意では無かったのですが、辛うじて読み進める事が出来ました。
そして百合……。
この辺りもあまり得意ではないので、主人公とロインやその他の登場人物たちが織り成す甘いシーンに共感が持てるかと言えば……そんな事は全くありませんでした。
ただし作品の内容やテンポ、そしてアッと驚く展開は、先でも述べた通り読者を引き付けて離さないものではありました!
まず最初に驚きとともに感心するのは、何と言っても主人公の属性である「反転」。
単純に、数あるファンタジー小説で「呪いの武具が装備できる」と言う主人公は少なくありません。
それはその主人公が持つスキルだったり、最初からの設定だったり。
ですがそこへ「何故」と言う理由付けに成功した人は殆ど居ないと思います。
そんなもんだ。そう言う設定なんだ。そういったスキルなんだからと言った、ある種「ごり押し」で話を進める方が殆どでしょう。
ですがこの作品には、明確な「理由」があります。それが表題でもある、「マイナスのマイナスはプラス」と言う、余りにも「当たり前」な設定なのでした。
誰もが知っている、ですがそれを利用する事に気付かない。そこに気付いた作者様は、正しく着眼点と発想力に優れた方だと存じます。
そしてそこで使われた「反転」が、驚くくらいに様々な場面で活きて来るのです。
勿論これは、最初から設定されていた事でしょうし、もしかすれば途中で「これ使えるじゃん」となったかもしれない。
ですが汎用性の高い、正に優れた設定と言うのは得てしてそう言った効果を齎すものです。
逸れも含めて、この設定のすばらしさに感嘆しました。
また作品の世界観や展開も素晴らしく、正しくジェットコースター感覚で織りなす物語は続きを気にしない方が無理と言うものでした。
ただし不満を言わせて頂ければ、余りにも急展開が多くて脳が疲れたという部分はありますがwww
評価としては申し分ないのですが、惜しむらくは先にも述べた展開の拙速性。
特に序盤の急展開は、「申し少し幾つかエピソードを織り交ぜては……?」と違和感を覚える程でした。
また惜しむらくは多くの誤字脱字が見られ、そこで都度引っ掛かってしまうと言う所も残念でなりませんでした。
ただし作品としては素晴らしく、勿論好き嫌いはあるでしょうが一読の価値があると思います!
面白い作品でした!
いや、ほんとに。あらすじにある通り、主人公のステータスは全て0です。
0なのになぜ生きているのか?謎ですがまあ、読んでる時には不思議と気になりません。
後に、「亜空間に格納して、好きな時に装備出来る」という便利な装備で身を固めたりしますが、呪われていて、かつ亜空間に格納されているはずの装備も、敵に捕まる度にあっさり装備解除されたりします。なんで?
でも、面白いので首ひねって考え込むより読み進める方が建設的かと思います。
まず、読み進める前に、ざっと目次を読んでみるのも楽しいのではないでしょうか?
本文のみならず、それぞれの章のタイトルもカッコイイし、工夫されていると思います。
第1章 神の慈悲を拒むリバーシング・ガール
カッコイイですよね?燃えますよね?
一方、
第34話 夢は幸福な狂っています、それはあなたです
訳分からないですよね?日本語おかしいですよね?でも、これは作者様の工夫です。
そして、まだ先が長そうなのに、
第92話 ハッピーエンド
よかった。ここでハッピーにお話が終わるんだな。
それは作者様の罠です。
タグにガールズラブ、とあるので、女主人公や友達たちがイチャイチャしたりする描写もありますが、だいたいこんな感じです。
「恋人ちゃん!すぐそこで怖い人に出会っちゃって!」
「あら?その怖い人って・・・こんな顔だった?」
正気がゴリゴリ削られます。
慣れてきたら、応援コメントも読んでいくと狂気が漏れ出していて楽しいです。
そのうちレビューも狂ってきます、オリジン様があふれてくるでしょう。