私はただ、平穏に暮らしたかった。ただ、それだけだったのに。

予言により選ばれ、その定めに進む主人公。辛いとき、苦しいときはあれど、それでも歩いてきたこれまで。

しかし、それは仲間によって壊れ、崩壊する。そして、ついにはドン底にまで転落していく。

けれど、そんな彼女が見つけたのは小さな幸せ。共に生きたいと願うほどに大きくなった、大事な大事なものだった。

迫り来るたくさんの試練や悲劇、残酷な運命。何度も絶望の縁にたち、何度も力及ばず挫けそうになる。

それでも立ち上がるのは、一つの願いがあったから。『大事な人との大切な平穏』が、その胸にあったから。

だから抗った。予言により決められた定めや、たくさんの試練から。ただ一つの願いを叶える、ただそのためだけに。

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