溝の口で会いましょう

作者 逆立ちパスタ

60

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★★★ Excellent!!!

人ならざる者の手助けをするという不思議な事務所のお話し。

溝の口という土地に行ったことがないのに、何故か懐かしくなる。
ローカルな雰囲気が、『街の中の小さな事務所』によく似合っていて、
日常と非日常の入り乱れ方が、絶妙に自然でした。


登場人物も個性的で、西萩と船江のやりとりに、
リアルな距離感があって、見ていて楽しい。
ほほえましい感じで、傍観できます。


全体的に、作者様の作品への愛に溢れていて
とても、安心して物語世界に居ることが出来ました。
作者様に愛された物語は、幸せな物語だと、心底思います。


猫のゆきちゃんと、図書館の物部さんも、お気に入りのキャラです。

★★★ Excellent!!!

凹凸、それでいてとてもいいコンビ。それが西萩と船江。
ちぐはぐかもしれないのに、二人は今日も共に街を駆ける。

それはきっとどこにでもあるありふれた日常で、そこから一歩踏み出した非日常なのだと思います。
彼らの対応があまりにも自然なものだから、非日常で非現実的な妖怪たちも、なんだか隣人のように日常に落とし込まれている、そんな不思議さ。

小説全体の雰囲気やテンポ、キャラクター、どれも素敵で魅力的。
彼らを中心とした世界は、どうやってまわっていくのか。続きが楽しみです。応援しています。

★★★ Excellent!!!

人ならざるモノ。
それは、敵か。 隣人か。


排除する者と、守ろうとする者。


さやと西荻の会話は、

互いに相容れぬ者への不思議さがあり、


目に見える者、見えない者。

不確かな世界を、
垣間見て、体感する思いがします。


西荻と船江の二人のコンビの味わい*
妖との危うさ。

事件を通した、妖との触れ合いは。

恐ろしさと引き寄せられる魅力があります*


去り行く者が残した想いに胸が熱くなりました。

★★★ Excellent!!!

日常の端っこに引っかかる非日常感。
例えば道を歩いてるときになんとなく感じた視線、やけによく聞こえる足音、風もないのに揺れた木の葉。そんな不思議ではあるけど怖くはない、穏やかで優しい雰囲気がまずは個人的に最大の魅力です。
日常の風景と不思議なモノが同居しているのに、崩れることなく綺麗なバランスで成り立つ平穏のなんという温かさ!
そしてその穏やかさに静かに立つ不穏な波……物語の盛り上がりが静かに迫ってくるこの感じがまた面白い。
兎も角も、続きが楽しみです!

★★★ Excellent!!!

こんにちは、溝会いの一読者です。
前々からこの作品を追いかけ、作者様公認で二次創作もしている私ですが、この度、溝会いが完結したとの報を聞いてこのレビューを書いています。

溝会いこと「溝の口で会いましょう」は一言で言うならシャブです。麻薬です。噛めば噛むほど味が出るのでかむかむこんぶなのかもしれません。

まず、所長の西萩昇汰。こいつがやべぇ。やばさの塊です。
西萩は作中ではあたかも真人間かのように描かれています。しかしそれは西萩のある一面にすぎないのです。
あいつの別側面は「人でなし」。人間のくせに人でなしなのです。
それはほんの些細な仕草だったり、反応だったりから見え隠れします。
例えば、同僚のことを平然と「こいつ」呼びしたり
例えば、二日酔いをしている同僚の隣で平然とミネラルウォーターを飲んでいたり、
例えば、例えば、例えば……
割とあります。探してみてください。
だけどこれやばいのはその表向きの性格と見た目なんです。

人畜無害。

それが西萩なのです。
人畜無害の怪異の見えないただの人間のくせに人でなし。なんというギャップ。
この男はお前たちの性癖を踏み荒らしていくことでしょう。


次に所員の舩江鶸。こいつもやべぇ。やばみが溢れます。
舩江は西萩とは正反対に怪異が見える人間です。
しかし正反対というのは怪異だけの話ではありません。
西萩が人でなしなのに対して、彼は心の奥底が優しすぎるのです。
一件仏頂面で暴力的なこの男が、誰よりも人間的!
もはやお前たちの性癖は轢殺されて塵も残っていないでしょう。


そんな正反対の二人が主人公の溝会いですが、この物語は忙しない日々を送るお前たちのための物語だろうと私は確信しています。
溝会いの中の人間たちは生きています。それこそキャラクターという言い方が不適切であるぐらいには。
個性的な彼らは(前で語ったように本当に個性的で… 続きを読む