概要
色んなことがあった一年だったけど、またここに帰ってきたよ。
僕は大晦日に、家を出てコンビニへと向かったけれど、そこで思わぬ人物と再会する。それは、東京で会社生活を送っている五歳上の兄貴だった。彼は「久しぶりじゃねえか!」と破顔し、そして僕達はそれぞれの手に肉まんを持って散歩道を歩く。そうした中、兄貴が沈んだ表情で今の現状を語り出したのだった。――冷たい夜に感じる、暖かな掌の温もり。その矛盾こそが、現実の痛みであり、暖かさでもあった。
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