概要
相手を選ぶことが出来るのは、青い猫だけなんだからね
青い猫をめぐる人々の物語。(2008/02/21作)
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- ★★★ Excellent!!!「意味を求める心理」そのものを小説化している
人はロゴスを求めずにはいられない。空想されたもの、物語られたもの(=ミュトス)に対して、その意味、概念、解釈、価値を求め、説明しようとしてしまう。それを「意味という病」と呼んだ哲学者もいたけれど。
この作品に登場する海辺の町の「青い猫」は何だか分からない。本当に存在するのかも分からない。それを大人たちは、ただ「素敵ね」と思うことができなくて、「青い猫は幸福の象徴だ」「いや、不吉の象徴だ」「どこから来たか」「青くなったのはこういう理由だ」「いくらの価値がある」……と勝手に説明しようとしていく。
私も読んでいて、最初は「青い猫は幸福の象徴かな、希望の象徴かな」などと考え、それを読み解くヒント…続きを読む