救いはあるのか

この度は当企画にご参加賜りありがとうございます!

ダーク・メルヘンものということで、実に嫌な(褒め言葉)プロットが展開する、まさに「人を選ぶ作品」といっていいでしょう。
かなり細かい描写を重ねて作られており、その点は「童話的」というよりも「リアリズム・ホラー」という感触を受けました。
ただ最後のネタがやはり「マッチ売りの少女」と相似形であり、元ネタが元々ダーク・メルヘンなので、屋上屋を架す感があります。
むしろこうであるなら、救いを徹底的に潰すとか、少女が完全なシリアルキラーになるなどの新たな展開を描いても良いのではないかと思いました。
何を言いたいかというと、もっと大きな「カタルシス」を用意すると、作品としての締りが良くなると思います。
また、童話を元ネタにする以上、より童話風の文体の方が不気味さは増すというものです。また短い方が読んでもらいやすいかと思います。
もし次に同様の作品を作られる場合は、そのように童話風の文体に挑戦してはいかがでしょうか。