少女の末路
ヘレン「ある日、女の子を見つけたの。とても美しい子だったのよ。」
○○ 「こんにちは、あなたは誰?」
ヘレン「私は、ヘレン。」
○○ 「美しい名前だわ。」
ヘレン「あなたも美しいよ?」
○○ 「明日もここに来る?」
ヘレン「うん、もちろん。」
ヘレン「来る日も、来る日も、私はあの子に会いに行ったの。でも、彼女は、だんだん弱っていくの。」
ヘレン「なんでそんなに弱っているの?」
○○ 「もう…あなたに会えなくなるわ。」
ヘレン「なん…で…?」
○○ 「さようなら、ヘレン。お元気で。」
ヘレン「名前も…聞いてないのに……。」
ヘレン「彼女がいなくなった後、足元を見たの。そこには一輪の花――、アイリスが枯れていたのよ。」
短編に拠って 風鈴水影 @1999altar
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