サブストーリー
Another episode—————山の中の二人
「主はそれで本当にええのか?」
「はい、これで良いんです。…信じてますから。」
山の中の家で女性が2人、対面して座っている。
「美しいが回りくどい愛じゃのう…お陰で家がしばらく手紙だらけじゃ。」
「すみません。ご協力して頂いて本当に感謝してます。」
「なぁに、冗談じゃ。届けるのも良い運動になって良い。それより主。」
「なんでしょうか?」
「村を出て街に出ればもっと良い医者に診てもらえたのではないか?」
「そのつもりはありませんよ。僅かな差でしょうし。それなら1秒でも長くこの村にいたいです。」
「ふむ……辛いのではないか?」
「辛いですが、もう割り切りました。それより何も知らない彼に涙姿でお別れなんて嫌なので。」
もう泣きません、と笑いながら続けた。
「そうか…あいわかった。」
「ええ、では。よろしくお願いします。」
羚庵堂の手紙 ミロク @Sky-hand-dantyo
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます