さけび 三十と一夜の短篇
白川津 中々
第1話
我が身は刺され、猛火に焼かれる。
灼熱の炎が火柱をあげ、今か今かと我を待つ。泰平に産まれ悪行もせず、日に三食の
あぁ。
川縁の小さな小屋で、一匹の魚が焼かれて死んだ。魚は一人の山男に獲って食われた。天には山鳥が群れをなし、山男は鳥達に魚の臓腑を撒いて与えた。魚の叫びは、誰の耳にも届かなかった。
鳥の血に悲しめど、魚の血に悲しまず。声あるものは幸いなり。
さけび 三十と一夜の短篇 白川津 中々 @taka1212384
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