WEB小説の新人賞を受賞した主人公・登戸と、同じくWEB作家で書籍化間近の作品を仕上げていた女性を軸に、WEB小説の「闇」に焦点を当てた作品です。
PVが増えない。評価が増えない。DMによる裏取引などなど。WEB小説を書く方なら、誰もが悩んだり、聞いたことがある要素が主人公の視点で語られていきます。
「あー、こうなっていたのか」と思うことや「こんなことが起きていたのか」とたいへん勉強になります。
物語の方も、「幽霊」となった彼女の背景や主人公を担当する編集者の方など、ドラマ性があり、展開が気になります。
WEB小説を書く方におすすめの作品です。
書籍化を条件に『ゴーストライト』を依頼される――という、冒頭からいきなりショッキングな展開に、目が離せなくなりました。
主人公の登戸は、『自作品至上主義』。彼ほどではなくても、自分の作品を強く愛する思いは、小説を書く方なら誰でも共感できるはずです。
だからこそ、彼の頑ななまでのこだわりに感情移入し、それを許さない環境にもどかしさを覚えたり、逆に登戸に対してもっと柔軟になってよ、などとと歯噛みしたりと、心が大きく揺り動かされます。
また登戸は『幽霊』のヒロインに出会うのですが、彼女も大きな闇を抱えているようで、そこから物語はウェブ投稿に留まらず、SNSでの言動についてまで広がっていきます。
ほのぼのとした場面や会話も多く、さらりと読めてしまうのに、しかし心に刺さるものが大きい!大きすぎる!!
ストーリーは更に謎めいた展開となってきましたが、これからが楽しみであり怖いようでもあり……それでもやっぱり、更新を心待ちにしてしまう、魔力のような吸引力のある作品です。
ゴーストライターをしなければならなくなった作家である主人公と、とあることで意図せず主人公と関わりのある幽霊、更には関西弁の編集やPVが増えないWEB小説投稿の高校生など多種多様な人物が登場する本作ですが、何より特記すべきなのは、色々とWEB小説について多視点的に語られていることです。読んでいて首肯する部分もあれば、そうなのかと驚きのあることも。このような視点でWEB小説とは成り立っているのだ、と改めて深く思いました。
話の本筋もこれからどのように彼は小説を書いていくのか、色々と気になってきております。
面白いです。
新人賞を取ったものの、とある事情によりデビューが危ぶまれていた主人公。
その主人公にデビューの交換条件として提示されたのは、ある書籍化web小説のゴーストライターになることだった。
戸惑う彼の前に現れた、美人の幽霊。
彼女の正体とは!? 果たして主人公はデビューできるのか!?
謎が謎を呼ぶ展開ですが、そのストーリーラインを彩るのはwebで小説を書いていると一度は見聞きしたことあるような事象、書き込み、噂。
そこに渦巻く嫉妬や怨嗟。そして炎上。
思わず、にやりとなること間違いなしです。
そういったweb作家に纏わる闇を、主人公や幽霊の彼女はどうやって乗り越えていくのか。それとも飲み込まれてしまうのか。
私が読んだのは最新更新分の18話までですが、ちりばめられた謎がどういう結末を迎えるのかとても楽しみです。
web小説を書いてらっしゃる方々なら、必ず胸をえぐられる内容とストーリー。
それでいてコメディの形も残しながら、ちゃんとした人間同士のぶつかり合いも描かれている、非常に良い作品だと思います。
残酷かもしれないけれど、誰かの真理かもしれないし、または誰かの光にもなり得る内容は必見です。
簡単に書いているように思える文も、実はかなり気を配って綴られているため、一つ一つが読者に訴える力を持っています。
web小説を書いている、これから書く人にぜひ一度読んでもらいたい作品の一つでした。
どのような思いでこれを書かれているのか……非常に作者様の心情が気になりますね。
読んだきっかけはあらすじとその内容に期待して。いざ読み進めると、あら不思議。あれよあれよとページを進む手が止まらない。新人作家「登戸」、登戸の担当編集「山野」、今のところこの二人の視点がメインで物語が動いてる。一人称多視点で混乱するかと思ったけど、エピソードタイトルのおかげでそこまで混乱せずに読めた。幽霊、登戸が尊敬する作家、山野、山野の上司にあたる編集長……様々な人が絡んでストーリーが進むと思われる。
まず特筆すべきは一人称多視点であり、複数視点が苦手でない人に読んでほしい。また、題材が題材なので、ウェブ小説を読んでるそこの貴方も読んでみたら惹き込まれると思います!!