核よりも熱く死ね

作者 顎男

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★★★ Excellent!!!

圧倒的な世界観と筆力、これだけの言葉を羅列しているのにムダのない文章の組み立て。
天才だと思います。
確かな知識に裏打ちされ、研ぎ澄まされた多彩で圧巻の表現力。映像が脳裏に鮮やかに再現されました。一本の上質な映画を観ているみたいな読後感でした。こんな方がいらっしゃるんですね。ユリイカ!

★★★ Excellent!!!

この作品を読んでいて、「天才だ」と思いました。
僕は読書家ではありません。純文学を読んで心が震えた経験なんてありません。読みやすいティーンズ向けの文庫が、僕に感動と楽しみを与えてくれる芸術或いはエンターテインメントの上限なんだって思っていました。
でも、これを読んでいて、心が震えました。
文章を読んでいて、それが文章である必要性がある、そして、それがたった数話分の文章で全て充分に表現されている、そんな感覚を初めて抱きました。
楽しい時間を、本当にありがとうございました。

★★★ Excellent!!!

長い間耐えに耐えて、ついに限界の来た彼女がセカイをぶち壊しにかかっている。
悪魔は誘惑し、天使は戸惑っている。
この先の展開で、彼女が何を見出すのか・・・?

最後に救われるのは主人公なのか、もしくは別の誰か(第三者)なのか。
それは創造主(作者)のみぞ知る・・・完結まで、目が離せず追いかけた一作でした!お疲れ様でしたッ!!
2017/11/15

★★★ Excellent!!!

世間知らずを承知であえて言う。
プロも含めて、ここまでの文章を書ける作家がどれほどいるか。

話の筋は簡単だ。

スキャンダルをパパラッチされたアイドルが逆切れして悪魔と契約してロボットに乗って人類を虐殺する。
脈絡もヤマもオチも成長も救いも、何もない。ただ一人の少女が喚いて暴れて、疲れ果てて眠り込む、それだけの物語。いや物語とすら言えるかどうか。唐突な終わりは(それこそが主人公=作者が狙った結末なのだとしても)、納得しきれないモヤモヤを心に残す。もっと書けるだろ。もっとやれるだろ。話だってこれからいくらでも広げられただろうし、もっと前向きで、さわやかで、多くの人に受け入れられる結末にだってできたじゃないかと。

しかし作者はそれをしない。
物語だからと、結末に安易な納得を求めない。

世界はどこまでも非情で、格差はどこまでも残酷で、声を上げても、力を手にしても、そのことで何かが報われることなんてなくて。

「それでも」

なお抗わなければならないのだと。
どれだけ傷ついても、どれだけ傷つけても、常識とか世間とかに唾を吐いてでも、自分を貫くことが正しいのだと。
そんなテーマを、一人称とも三人称ともつかないどこか乾いた文体で、愚直に不器用に、しかし絶対に妥協することなく描き切る。

そのスピード感と密度に、ぜひ酔ってほしい。
この物語が、ひとりでも多くの人に届くことを願う。