傷付いて、倒れて、それでも敵に立ち向かうのは、大切な人を守りたいから!

 世界対戦を終わらせた強力な魔力爆弾が落とされてから十年後。爆弾の魔力は戦争が終結したあとも世界に影響を及ぼし、放棄された戦車や兵器を機械生命体へと創り変えてしまった。
 “野良戦車”と呼ばれるそれらは、魔力の源泉を求めて、世界中で無差別に人間を襲っていた。
 魔力爆弾が落とされた爆心地近くの瓦礫街に住む来栖ミキは、病弱な姉のアスカと、貧しくも慎ましやかな生活を続けていた。しかしその平穏な日々は突如破られる。野良戦車が街に侵入し、周りにあるものすべてを破壊し始めたのだ。
 病気の姉をかついで逃げる途中、ミキの前に戦車が立ち塞がる。
 もうだめだ、と諦めかけたそのとき、セーラー服に腕章を着けた少女たちが颯爽と現れる。
 彼女たちこそが、野良戦車を駆逐する私立討伐隊、“月兎隊”だった──!!


 この作品は、兎月さんのデビュー作『ニーナとうさぎと魔法の戦車』の続編です。
 ただ続編といっても、こちらから読んでも問題なく作品世界へ入れるので、是非『ニーナ』も一緒に読まれることをオススメします!
 ちなみにこの『ニーナ』のシリーズは、キャラクター、場面描写、全体の構成、ゲストの扱い方など、書き手としても勉強になることが非常に多く、そういった意味でも外せない作品です。しかもむちゃくちゃ面白い!!

 両方の作品に共通するのは、何度も傷付いて、倒れて、怖くて、苦しくて、それでも大切な人を守りたいという想いを胸に戦いに身を投じてゆく主人公たちの姿が、とても熱く胸を打つというところです。(テイストとしてはストパンに近いかも)

 長くなりましたが、どんなに苦しい状況でも、真っ直ぐな想いを決して曲げず、努力と友情(と百合パワー)で困難に立ち向かってゆくミキたちの姿に、本当に心を打たれました!

 つづきを楽しみに待っています!
 そして是非とも本に!



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