ファインマン:「御冗談でしょう、ファインマンさん」
これを科学解説として扱ったらよいかどうか、少し迷った。
でも、面白いエピソードのところどころに科学解説が入っており、読み物としては最高の出来であるので、紹介する。
ファインマンというのは米国の物理学者で、ノーベル賞も貰っている。同時に受賞したのが、朝永先生である。どちらも文才にたけている。
文章として面白いのは主に前半である。まあ、英語版で読んではみたのだけども、きったない英語でもうむちゃくちゃ書いてるわけである。およそ、科学者とは思えない。
「俺は天才だ」みたいな言葉が各所にあり、でも嫌味ではない感じで面白可笑しく書いてあり、寮生活してたころの話が、おはなしとしては最も面白い。まあ、若いころはでたらめな生活を送ってた人なんだろうなあ、と思ってしまった。
で、肝心の科学の部分である。断片的に書いてあり、解説書とまでは言えない。しかし、興味を持つ範囲が広くいろいろなことを経験した人だということがわかる。
わたしの小説にも書いたが「隔離タンク(アイソレーション・タンク)」に入った経験もある。アイソレーション・タンクはマッドサイエンティストと呼ばれたドクター・リリーが開発した、瞑想用のカプセル型の風呂みたいなものである。
わたしが、「マッチ箱は電気羊の夢をみるか」を執筆したヒントも少しここからいただいている。
読み物としてかなり面白いし、雑学的な科学知識も得られるので、そういう意味でおすすめ。専門書としてみたら、うーんという感じはしますけども。英語版も平易なので英語と科学のお勉強としてみたら、役に立つと思う。
難しいことを簡単に語ることの難しさと小説について いわのふ @IVANOV
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