作者あとがき
イラストレーターの斉藤幸延氏から、「叔父の肖像画」に関する制作秘話を初めて聞かされたのは、友人でもある彼と一緒にジムで筋トレをした後、お肉を食べていた時でした。
正直、最初はただ「すげー」と思いました。
それまでにも写真のようにリアルな絵を描く人は沢山いましたが、まさかほとんど記憶だけを頼りに"リアルよりもリアルな"肖像画を描き上げるなんて!
そして、その為の技術は、長い努力と経験、何よりそれを支えるひたむきな"想い"によって培われていたのです。
「継続は力なり」
誰もが一度は聞いたことのある言葉です。しかし、その意味をきちんと考えたことのある人は、一体どれくらいいるのでしょう。
「何かを継続する為には、力が要る」
「何かを継続すれば、力を得られる」
きっと、どちらも正しいと思います。
一つのことを継続するのは、時に辛いこともあります。成果が見えず、自信を失うこともあるでしょう。
今では第一線で活躍する一流のイラストレーターとして確たる地位を築いている斉藤氏ですが、実は彼にも、他の多くの人と同じように焦ったり悩んでいたりしていた時期がありました。
そしてそれは、つまり彼が最初から特別な実力を持っていたのでなく、むしろ最初は他の大勢と同じく1からのスタートであったという証拠でもあるのでしょう。
だとすれば、理想や夢を叶えるチャンスはきっと、私を含めた他の誰にでもあるのです。
今回、この作品を書かせて頂くにあたり、改めて当時の話を斉藤氏から伺い、またご家族との間で交わされたメールなどを拝見させて頂きました。
作品と言っても、このお話に嘘は一つもありません。
と言うよりも、脚色さえもほとんどありません。私はただ、彼らの話や気持ちを、単に文章として体裁良くまとめただけに過ぎません。
現実は小説よりも奇なりと言いますが、本当に、この世界には色々な物語が既に用意されているのだと、改めて感じさせられました。
そしてまた、そのような物語を世に広める為、ほんの一時でも尽力できたことに、とても大きな喜びと感謝の念を抱いております。
本当に、斉藤氏やご家族の皆様、またこの物語を読んで下さった方々、全ての人へ、この場を借りて心よりお礼申し上げます。
追伸
実際に斉藤氏のイラストをご覧になったことがない読者に方々には、是非一度、ネットやツイッターで「斉藤幸延(さいとうよしのぶ)」と検索されることをお勧めします。
淺羽一
イラストレーター斉藤幸延「叔父の肖像画」誕生物語 淺羽一 @Kotoba-Asobi_Com
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