先進的な発想を持つゴブリン。
発展途上な田舎くさいゴブリン。
それぞれのゴブリン界から代表者が集い、あーでもないこーでもないと中身の濃い話し合いをする作品。議題のシュールさと熱のこもった演説に惹きこまれます。

現在の人間界におけるサミットは、結局のところ「大筋合意」的な結果論でしか末端に届いてないが、このゴブリン界と同じような熱い話し合いが、きっと現場で繰り広げられているだろうと切に願う……と、思わせてくれる面白い異世界会議です☆

いや、最近はスライムは重要な役割与えられている気もするけど。
しかし、いつからかなぁ、ゴブリン＆コボルトがザコの代表例みたいな扱いになったのって。本来は人間にとって恐ろしい魔物のハズなのだけど……
リナ・イ○バースさんあたりのせいだろうか……

うちもゴブリン死ぬほど出しましたよ。凶悪な奴をゴロゴロとな！！
ゴブリンチャンピオンとかゴブリンシャーマンとかホブゴブリンとかただのゴブリンとかゴブリンアーチャーとか。貴重な通常戦力だよ！！
変わり種だとゴブリンのアンデッド・ナイトとかゴブリンのワイトとかな！！便利なんだもの！！

……便利なのが全部悪い！！

異世界ファンタジーでよく虐げられるゴブリン達が、自分達の今後を話あうという、なかなかにそそられる物語。

どこかで読んだかと記憶していますが、バナナは人間に易く食べられるように進化したことで地球上で繁栄し、ハムスターは愛でられることで繁栄している。そういえば、ネコやなんかもそうですね。野生で有ることよりも、他の生物と組むことで繁栄を勝ち取る。みたいな……。

なんでしょう。そこに生物の凄み、みたいなのを感じてしまいます。意思は無いかとは思いますが。なにがそうさせているのか？　なにが勝ちなのか。とりあえずは数なのか？　まさに人智を超えたものがあります。

そんなことを考えてしまいました。