この物語は、確かに異世界を行き来する物語である

連続性の喪失。
それがどれほどの意義を持つかは、ぜひ本作を最後までご覧いただきたい。

ノーマン。
フラン。
ヴィクター。

現れる魅力的な単語は、しかしどれも、悲しい未来を想起させるに十分すぎる。
描き出されるのはまるでモノクロのようで、しかし確かな色彩のある世界だ。

ひとが、ひとでないものが、彼らが。
その全霊を賭して描き出す日帰り異世界ファンタジーがここにある。

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