第三回カクヨムWEBコンテストに出品する作品として書かれる「過保護な堕天使、ズボラな私。」の先行プロローグ版として書かれた本作。正直ジャンル恋愛なので、読むのどうしようかな?と考えていたのだが、先行プロローグ版なら短いし、ちょっと試し読みだけしてみようかと読みだしたら、最後までいってしまった。
とにかく、私と堕天使のキャラクターの対比、二人の関係性、そして全体に流れる突っ込みどころとも言うべきキャラの価値観のずれ。恋愛ものにありがちな、ドロドロ、デロデロした部分はあまり感じられず、軽快に読めて楽しめる。とくに作者の持ち味である、全体に揺蕩(たゆた)うキャラクターたちの微妙なすれ違いと勘違いの雰囲気は、ギャグのシーンはもちろん、シリアスな場面ですら一抹のコミカルさが漂っていて癖になる。
まだ本編は未読だが、ちらりと覗くといくつかのエピソードが本作そのままで挿入されているようだ。普通こういうのは、同じ話読むのめんどくさいとか思っちゃうところであるが、なぜかこのお話だと、まったく同じエピソードがあると知ると、ああ、この雰囲気とノリで行ってくれるのね、と却って安心してしまうから不思議だ。
とにかく、作者の作品企画力は凄まじく、前の作品から次の作品へ読者を逃がさない演出が上手い。この先行プロローグ版も、出すタイミングといい、内容と言い、本編へ引っ張る推進力が強烈で、正直本作がなければ本編を読むことはなかったのではないだろうか。
そういう意味で、本作は先行プロローグ版としての役目を120パーセントこなしており、小説の内容はもとより、その企画自体が秀逸である。
『過保護な堕天使、ズボラな私』
このタイトルの通り、ズボラな私の元へ、ある日とてもかいがいしくお世話をしてくれる過保護な堕天使リュカが現れます。
イケメン、イケボ♡
でも彼は……すっごく細かい。
疲れた日はさ、お化粧落とさないで寝ちゃったり(過保護な彼なら寝入った後拭き取りシートで拭いてくれそう)、明日畳むからって服を脱ぎ捨ててそのままベッドへダイブ(寝入った後に畳んでくれそう)、洗濯物を畳まずに直接ハンガーから着たり(着る前に、貸してくださいって言って畳んで手渡してくれそう)! そんな姿が容易に想像つくのです。
面倒くさいヤツだけど……なんでかそんな健気でかいがいしいリュカに、ズボラなはずの私もキュンときてしまった!
気になる要素は回収されずに、本編へと持ちこされています。
これからどんな展開が待っているのか、目が離せません!
webコン参加作品の予告編とも言える物語。
第3回webコンに参加を予定されている本編(未発表)の予告編です。
ひとつの物語としてもとても楽しい物語です。
まさに『過保護な堕天使』と『ズボラな私』の物語。
作者さまの流れるような文章のあちらこちらにくすくすと笑えるネタが仕込んであり、それこそ次から次へと読み進めることができます。
このプロローグをひっさげての本編に期待しないわけがありません。
まるで映画館の上映前に見る予告編のよう。
うわぁ、面白そう!
絶対観に来よう!!
きっとそう思えるはず。
売っているなら前売り券買って帰りたいくらい(^_-)-☆
でもまずはこちらの御作品にお立ち寄りくださいね。
ちょっとね、
えっと、だいぶね、
散らかってはいるんですけれどね💦
お邪魔して大丈夫だと思いますよ。
過保護な堕天使とずぼらちえりちゃんがお出迎えしてくれます♬
さ、さ、
作品フォローをして、
応援ハートを投げて
応援コメントを……
ごめんなさい、過保護すぎましたね💦💦
壮大な予告編、こころゆくまでお楽しみくださいませ。
ある日、とんでもない美女が現れて、毎日甲斐甲斐しくお世話してくれる。男だったら結構憧れのシチュエーションです。
ところが、それが男女ひっくりかえって実現したのに、主人公ちえりには全然嬉しくありません。
遅刻していいから、もっと寝かせて!
汚部屋気にしないから、放っといて!
ずぼらな性格ゆえに、キッチリした性格の堕天使リュカのお世話で逆にストレスマッハ状態(笑)。
そんなある日、ちえりが喧嘩別れしたばかりの彼氏に出会ってしまい、その喧嘩の理由を後悔してるのを知ったリュカは一計を案じますが……
お互いに恋愛感情ゼロ、それぞれ別に気になる相手がいる状態のちえりとリュカ。果たしてこの二人、今後どうなっていくのでしょうか?
これはまだ、プロローグ。本編開始前に、この二人のなれそめ(笑)をぜひご覧ください!
ちなみに、喧嘩別れの理由は「グ●ゼの白ブリーフ」だったりします(笑)。
世話焼き堕天使のリュカとずぼらな美人さんのちえりの織り成すラブコメストーリー。
という感じの話になると思うのですが、なんとこれはまだプロローグ。
しかしそれだけに第一話の楽しさがギュっと濃縮されています。
この物語のおすすめ、楽しいポイントはいくつもありますが、やはりテンポのいいコメディー展開、そして個性的なキャラクターたちでしょうか。
この二つだけでも強力ですが、語り口が軽くて面白く、仕掛けてくる笑いの爆弾に次々粉砕されます。
さらになんというかちょっと斜め上を行く、ストーリー展開。これがまたなんとも楽しい読書時間をもたらしてくれます。
まずはこれを読んで、続きの本編を楽しみに待ちましょう!