日ごとに一つ君を知る、そんな二人の百日間。

ほんの小さなきっかけから、互いのことを知るために約束を交わす二人。
とてもゆっくりとした歩調で綴られる二人の関係は、ともすれば「どこかで誰かがこんな話してるかも」と思えてくる自然かつ軽妙な文体のおかげで、テンポを損なうことなく読み進められる。

同じエピソードについて二人の視点でそれぞれ描き、慶太くんの「男子的なこじらせ具合」と真春ちゃんの「勇往邁進積極乙女!」を一緒に楽しめる構図となっており、一粒で二度美味しいのも魅力。
じれったいという気持ちすら楽しめる、絶妙なバランスでちゃんと二人の関係が進展していく様は敬服しきりであります。

少しずつ、二人のペースで育む恋の行方を、どうかご覧いただきたい。